千古乃岩酒造株式会社 - 東海ヒトシゴト図鑑

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千古乃岩酒造
株式会社

千古乃岩酒造株式会社

常識にとらわれずに日本酒を世界に届け、伝統の酒造りを継承

棚田の継承や地場産業とのコラボなど、地域に目を向けた取り組みも

私たちはこんな会社です

■棚田の米を使い、その継承にも貢献
私たちは岐阜県土岐市で、日本酒を造っている会社です。

私たちの手掛ける清酒「千古乃岩(ちごのいわ)」は、焼き物の一大生産地である土岐市周辺の粘土質の地盤を通り抜けた超軟水で仕込む、飲みやすいお酒です。食中酒に適するような落ち着いた香りの酵母を使用しています。

原料の米は、すべて岐阜県産です。その一部には「日本の棚田百選」の一つでもある、岐阜県恵那市の坂折棚田の米を使っています。

棚田の美しい景観は、そこで収穫される米を買う人がいないと継承していくことができません。私たちはその米をまとまった量で購入することで、棚田の米を使った酒というブランドを得るだけでなく、棚田の継承にも貢献しています。棚田での作業には手間がかかりますが、田植えなどの機会には私たちも参加しています。

■海外に赴き、現地の状況に合わせながら輸出を拡大
私たちの経営理念は「伝統 革新 継承」「人間性 科学性 社会性」。社是として「酒造りという日本の伝統を受け継ぎ、時代に相応しい革新を行い、世界中から愛される地酒を醸し続けます。」を掲げています。

2014年にこれらを定めた直後から、「世界中から愛される地酒」の実現に向け、海外展開をスタートさせました。
実は日本酒の国内消費量のピークは昭和48年度で、約50年前です。現在の消費量は当時の約5分の1、酒蔵の数は当時の約半分となり、ほとんどの酒蔵が当時より売り上げを落としています。そんな中、海外での消費量は伸びており、多くの酒蔵が海外展開に力を入れています。

私たちは20年前に最初に海外展開を考え、大手の輸出商社に相談に行ったのですが、「日本で売れてから来てください」と門前払いでした。
そこで、東京での展示会や物産展に出たり、百貨店を回ったりすることに。しかし、全国から酒蔵が集まる東京では、常に激しい競争にさらされました。それなら、自分たちで直接売った方がいいのではと考えるようになったのです。

10年前から、海外での食品やワインなどの展示会に自ら出展しはじめました。最初は香港、そして東南アジア。アジアでは日本酒の消費量がすごい勢いで伸びていたため、新規参入の余地があると考えました。
最初は売れませんでしたが、3年目くらいから現地のバイヤーに認知されるように。現地に赴いて商談をすることが多いので、誰がつくっているのかわかることも販売にプラスの影響があるようです。

現在ではベトナムやカンボジアへの出荷が多いです。日本食に合わせて飲まれることが多いので、日本食や米文化が浸透している地域で人気なのです。主なターゲットは、現地の人が多く利用する日本食レストラン。何度も現地に行くうち、首都で働く人の収入は日本人とあまり変わらず、レストランに日本食を食べにくることがわかってきました。

今後は初めてブラジルへ行く予定があるほか、パリの展示会への参加も検討しています。パリでも置かれているというブランドは、日本などでの販売にもいい影響があると思います。

実は、これらを担当する社長は英語が苦手です。しかし、海外で会うのは真剣に日本のものを扱おうとしている人なので、日本語を話してくれたり、話せる人を連れて来たりしてくれます。海外に行くなら英語が話せなければならないという固定観念は、海外進出の邪魔になるのです。

海外では税関ごとに提出書類が異なったり、時間通りに配送されなかったりと、日本における常識は通用しません。しかしそれに文句を言っても仕方ないので、環境に適応して、やるしかないと考えて行動することを大切にしています。

私たちが挑戦していることを紹介します

■地域の同業者や地場産業とコラボした取り組みも
最近では海外の物価が上がっているため、出展の費用もかさんでいます。そこで、岐阜県酒造組合連合会に加盟する酒蔵が数社集まり、海外でのイベント開催を企画しています。
連合会ではこれまでも東京、大阪、岐阜でイベントを行ってきました。1社でできることは限られていますが、集まればそれが増えますし、業界全体としてなら行政の支援も期待できます。

また、土岐市周辺の地場産業である美濃焼とのコラボも行っています。例えば、かわいい美濃焼の中に日本酒を入れたワンカップ酒の発売などです。

酒蔵ツーリズムにも取り組んでいます。過去には酒蔵開放として大々的に行っていましたが、準備も大変で、一過性に終わっていました。業界全体としても、日本酒のイベントに行くのは好きでも、普段は日本酒を飲まない人が多いことが課題になっています。
そこで私たちは、1回約20人の、規模の小さい有料ツアーを定期的に行っています。有料なら継続して開催できますし、それでも来てくれる人は、こちらの説明もよく聞いてくれます。

■継承のためには革新が重要
今後は国内での販売にも改めて力を入れていきたいです。今は卸と店頭小売が半々くらいですが、今後は特にインターネットでの販売を拡大したいと考えています。
その第一歩として、2023年には商品の購入もできるLINE公式アカウントを開設しました。

このアカウント開設には、兼業人材と一緒に取り組みました。
他にも、上記の美濃焼とのコラボにも兼業人材が携わっていたり、過去には大学生インターンに海外展開のサポートをしてもらったりと、外部人材の活用も積極的に行っています。

そして、この先も経営理念にもある「継承」を大切にしていきたいです。今は杜氏でもある社長が会長と二人で日本酒造りをしていますが、酒蔵の廃業が増える中、継承のためには酒づくりの技術だけでなく、売上を立てることも必要です。
それに向けて、今後も常識にとらわれず、できることを積極的に行いたいと考えています。

アンバサダーの声

兼業/プロボノ M・T
「科学」と「直感」の融合により千古乃岩のお酒は食卓に届けられます。千古乃岩の酒造りは非常に科学的なアプローチ。食中酒として和洋中どれにでも合う味わいが計算の上に生み出されています。対照的に、海外での販路開拓は社長のフィーリングが第一。肌感覚を信じ特にアジアの販路を夢中で模索し、いつも楽しげに忙しくしています。そんな両面を併せ持つ社長=杜氏がつくる会社もお酒も独自の魅力が詰まっています。

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企業概要

代表者名
代表取締役 中島大蔵
従業員数
6名
資本金
1,000万円
事業内容
清酒製造・販売
業種
食品製造業
エリア別カテゴリ
岐阜東濃
業種別カテゴリ
食品製造業
WEB
https://www.chigonoiwa.jp/
住所
岐阜県土岐市駄知町2177-1
アクセス
・中央自動車道 土岐インターから約15分
・中央自動車道 瑞浪インターから約15分
・東海環状自動車道 土岐南多治見インターから約10分
・東鉄バス駄知線「長者町」下車徒歩4分
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