有限会社
鈴研.陶業
社員の長所を生かし、幸せな働き方のできる組織づくり
私たちはこんな会社です
■高い技術で、特殊形状の「役物タイル」を製造
私たちは、タイルの製造業や卸業を営んでいます。
1949年に「七洋社」として創業。タイルの産地・岐阜県多治見市笠原町でタイルを買い付け、都市部に向けて販売していました。バブル期にマンションが増えると、その外壁に貼るタイルの需要も増加しました。
そのころ、平たいタイルと同様の製法で、建物の角や装飾に用いられる特殊な形の「役物タイル」を大量に製造する技術が開発されました。そこで先代社長が、商社機能に加えて役物タイルを製造したいと考え、1984年に創業したのが鈴研.陶業です。
その後、2009年のリーマンショックで建設需要が急減、タイル業界は大打撃を受けました。そのときすでに会社を継いでいた現社長は、まず自分自身の好きなことややりたいこと、強みや弱みから考え直すことに。そして、やりたいことはないけれどタイルはある、まずは逃げずに、タイルに思い切りぶつかっていこうと決意します。
現在は「七窯社」という名前をブランドとして、タイルの新しい使い方を発信しています。
役物タイルについては、タイルメーカーの依頼を受け、生素地(なまきじ)を製造しています。
まずは、粒状の粘土を金型に投入して、プレス機にて圧力をかけて押し固めます。
次に切断機にて、端の部分を切断、焼成テストを行い、問題がなければ出荷します。
製造から販売まで一貫して行うタイルもあります。その一つが、平たいタイルの中にポイントとして入れる、金魚や花の形のタイル。私たちはこれを、花のようにポイントに咲かせるスタイルから「華物タイル」と名付けています。
卸業で現在多く取り扱っているのは、補修のタイルです。バブル期につくられた、既に生産終了しているタイルが壊れたり剥がれたりしたときに、メーカーと相談しながら復元しています。
■アクセサリーは「装飾」というタイルの本質に沿う
これらに加え、2014年からはタイルのアクセサリーの製造・販売を始めました。
リーマンショックの後、タイルをやろうと決めて最初に開発したのが、タイルと社長の好きなものを組み合わせた、タイルのパズル。売れはしなかったものの、あちこちで面白がってもらえました。
それまで、加工技術という強みの生かし方がなかなか見つからなかったのですが、この経験から、身近で誰でも買える雑貨のタイルをやろうと決めました。
そのころ来ていたインターン生の商品アイデアの一つに、アクセサリーがありました。ただ、そのときはタイルが重たくて耳が痛くなったり、金具が簡単に剥がれたりして、そのときは商品化には至りませんでした。
その後、補助金を受けて試作した中に小さいタイルがあり、これを見た社員からも「アクセサリーにしてはどうか」という声があがりました。そこで改めて、適した金具を探し、接着剤を自ら開発して商品化したのです。
初めて市内の企業展に出してみると「かわいい」「ほしいです」と、とてもいい反応がありました。あるアドバイザーの方からは「タイルの良さはきれいなこと、カラフルで美しいこと」という言葉をいただきました。
それまで、タイルはきっちりつくるもので、それが強みだと思っていましたが、タイルの本質は彩ること、装飾することだとそのとき気付いたのです。
アクセサリーは、人を装飾するもの。タイルの役割として間違っていない。だから、私たちが取り組んでいいものだと、腑に落ちました。
それから、彩りをつくる釉薬を研究したり、多治見での作品展で出会った作家を誘い、デザイナーとして入社してもらったり。
そんな中、東京でのギフトショー出展を勧められ、思い切って出てみると、いきなり多くの注文をいただきました。
2020年からは海外にも出展。フランスや中国で出展する中で、国や地域ごとのニーズをつかみ、それに合わせて展開しています。現在では約20か国に商品を置いてもらっています。
デザインする上で大切にしているのは、デザイナーがほしいと思うものをつくること。それなら人の真似にはならないし、どう使うか、どこで買いたいかまで想像できます。マーケティングに費用をかけるよりも、開発や売り方に力を入れたいのです。
私たちが挑戦していることを紹介します
■タイルで彩り、幸せを感じていただきたい
私たちの経営理念は「陶彩で幸せ感じるものづくり」。一人でも多くの方が、私たちの商品で幸せを感じていただけることに挑戦し続けています。
アクセサリーについては、全国47都道府県すべてに置いてもらいたいと考えており、現在ではあと7都道府県です。さらに、世界中すべての国に置いてもらいたいとも思っています。
「陶彩」とは、私たちが考えた、「タイル」を表す漢字です。
焼き物で彩ることのできるのがタイル。さまざまなものや人を、彩ることで生かすところにタイルの役割があります。そんな機会を増やし、皆さんに喜んでもらえるようなものをつくっていきたいと考えています。
■社員の長所を生かして人材育成
社長は開発や研究、新しいことを進めるのが好きで得意です。一方で、社員一人ひとりを見てフォローしたり、常に品質管理をしたりすることについては、それを任せられる人材が育っています。
人材育成で重視しているのは、その人の長所を生かすこと。社員の中から「この分野ならこの人」という人を見出し、できるだけ仕事を任せる。そして、任せた人の悩みや思いを社長がよく聞いてフォローする形で、人材を育ててきました。
上記以外にも例えば、フランスへの出展では英語が得意なグラフィックデザイナーが活躍していたりもします。
得意で好きな仕事なら、幸せな働き方ができるはず。また、不得意でも好きな仕事なら、幸せに働けるはずです。
また、幸せな人間関係はあいさつで生まれると思っています。これは好きとか得意とかとは関係なく生まれるもので、大切にしたいですね。
今は、機械にセットする型を扱ったり、段取りをしたりと、タイルの生地づくりに携わる社員を採用したいです。
生地は、彩るためのタイルの土台。これがよくないとタイルがきれいに見えないし、長持ちしません。
専門知識は入社してから覚えられます。機械を触ることが好きで、タイルを作ることに興味のある人と一緒に働けるとうれしいです。
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企業概要
- 代表者名
- 代表取締役 鈴木耕二
- 従業員数
- 約20名
- 資本金
- 500万円
- 事業内容
- 内・外装タイル役物生素地の製造、やきものアクセサリー・陶磁器タイルの製造販売
- 業種
- 製造業、卸売業
- エリア別カテゴリ
- 岐阜/東濃
- 業種別カテゴリ
- 製造業/卸売業・小売業
- WEB
- https://www.suzukentg.jp/
- 住所
- 岐阜県多治見市高田町8-106
特殊なタイルをつくる技術を生かしたアクセサリーで世界進出