合同会社プロトビ - 東海ヒトシゴト図鑑

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合同会社
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合同会社プロトビ

タイルづくりも、まちづくりも、みんなが少しずつ課題解決すれば世界が変わる

オーダーメイドの特注タイルや個性的なタイルで、お客様の思い描く空間を実現

私たちはこんな会社です

■岐阜からタイルのトレンドを発信
私たちはこれまで、まちづくりとものづくりの2方向で取り組んできました。現在はものづくり、タイル作りに主眼を置いています。
2017年に「TILEmade(タイルメイド)」というブランドを立ち上げました。特注タイルのオーダーメードや、個性的なオリジナルタイルの販売を行うブランドです。

このブランドは、代表の家業であるタイル用釉薬会社株式会社玉川釉薬を盛り立てたいという思いからスタートしました。

釉薬は、タイルの色つやをつくるもの。タイルの色をつくることは、タイルをオーダーしたい人の気持ちに応えることだと考え、周りの建築家との会話からもヒントをいただきながら、特注タイルという形が生まれました。

タイルは人を安心させたり、リラックスさせたりと、人の感情に寄り添える商品です。特にタイルの色は、それを実現させる存在だと思います。
また、タイルは何十年、何百年も残り、時代を超えて愛されるものでもあります。

タイル用釉薬会社は、私たちの会社がある岐阜県瑞浪市をはじめとする美濃焼の産地を中心に約20社ありますが、その仕事はあまり知られていません。焼き物は工業製品である以上、同じものをつくる再現性や仕上がりをコントロールする技術が求められます。それに加え、釉薬会社にはタイルのトレンドを生み出し、岐阜からトレンドを発信していける面もあります。クリエイティビティを発揮して、新しいものをつくっていける可能性があるのです。
そこで、タイルメーカーからの注文を受けるだけでなく、釉薬会社自体が色の提案を行い、新しいことを発信していく「物言う釉薬屋」「顔の見える生産者」というスタンスで取り組んでいくのが良いのではないかと考えました。

タイルメイドでは、私たちプロトビが企画や営業、お客様との調整などを行い、玉川釉薬に製造を依頼しています。

ブランドを代表する商品の一つが、焼きむらのあるタイルです。
これまでのタイルはクレームにつながらないよう、色のズレをなくしたものでした。しかし、東京の建築家の友人から「色むらのあるものがほしい」という言葉をもらったのです。そこで釉薬職人の父に相談し、最初にプロデュースした商品が、自然な色むらのある「青むらタイル」です。

発売後は、自然な色むらがある商品がほしいと言ってくださるお客様が増えました。他の商社でも色むらのある商品が出始めましたが、私たちが先駆的に取り組めたと思います。

■お客様のつくりたい空間を実現する、心を動かすタイルを
最近多いオーダーの一つが「夕日のグラデーション」「深い海のブルー」など、自然をタイルで表現するものです。
例えば、百貨店を通り抜ける通路を、歩行者に多摩川のせせらぎを感じてもらえるような道にしたいというご相談がありました。そこでは10色の青のタイルを床に施工し、川の流れやきらめきを表現しました。

他に、ブランドカラーのタイルの依頼もあります。「絶対にこの色」と決まっている、お客様にとって唯一無二の大事な色です。

タイルというと、カタログから選ぶ工業製品というイメージもあるかもしれません。
しかし最近では上記のような情緒あるオーダー、心が動くものをつくりたいというオーダーを受けられるようになってきました。お客様である設計士や建築家は、こんな人に向けてこんな建物や空間をつくりたいと、私たちをパートナーとして相談してくれます。それに対して私たちも、どうしたらその実現に近づけるかと一緒になって考え、色や製法などを提案しています。お互いがアイデアを出し合い、影響を受け合いながら形にしていくコ・クリエーション、共創のものづくりを大切にしています。

■空き家に風が通り、明かりが灯るとまちの温度が上がる
現在は家業を盛り立てるタイルづくりの事業に主眼を置いてはいますが、もともとまちづくりや人と人をつなげることが好きで、今も取り組み続けています。現在行っていることの一つが、瑞浪市大湫町(おおくてちょう)にある古民家「西森川邸」の活用です。築100年以上の大きな古民家ですが、長く使われないうちに荒れてしまっていました。それをみんなで掃除して、活用できるようにしたのです。

今では、まちの人が手づくり市を開いたり、子どもの合宿に使われたりしています。岐阜市に住むオーナーと、西森川邸のすぐ近くに住む女性と3人でタッグを組んで取り組んでいます。

また、駅前にある元呉服店をリノベーションし、将来、店舗や事業所を持ちたい人に向けたチャレンジショップ「クリエイティブスペース『ゑびす屋』」として運営しています。ここは、市が再開発時に施設を設置する予定で買い取った場所です。再開発が始まるまでシャッターが閉まったままになっているのがもったいないと感じ、市から私たちが借り受けました。

古民家も店舗も、閉めたままにするのではなく、風を通したり、夜に明かりが灯ったり、人の笑い声がしたりすることで、そこから漂っていたマイナスの冷気のようなものが光に変わり、まちの温度が上がって雰囲気が変わると思います。

ある高校生が「まちづくり会社に入りたい。高校に通う間に、まちがだんだん変化するのを見ていてそう思うようになった」という話をしてくれて、とても驚き、うれしかったです。私たちの活動が、誰かの感覚に引っかかっていたのです。
古民家も、「負の遺産」だと言っていたオーナーが親戚とそこで集まったり、まちの人が集会場として使ったりするようになっています。

私たちが挑戦していることを紹介します

■業界や地域にプロデューサーを増やしたい
タイルブランドの形ができてきた今、次は私たちの周りにプロデューサーを増やせるといいと思っています。

特に、窯業界でチャレンジしたい人が増えるといいですね。新しいことに挑戦しようとするときに、このまちは技術もあり、職人や相談相手もいて恵まれていると思います。
最近では、お酒の陶器ボトルにお酒を入れてEC販売する活動を始めたとっくり王子の活動をサポートしました。

また、瑞浪のまちを元気にしたいと考える若者も増やしたいです。
私たちのアイデア会がひとつのきっかけとなり駅前にキッチンカーを呼ぶようになったのですが、1年以上が経った今ではそれが日常の景色になり、多くの方に楽しみにしてもらっています。
そのキッチンカー出店者の一人がまちづくりにも関わるようになり、まちのお祭りにキッチンカーが何十台も並んだこともありました。元気な若者がまちに一人でも増えれば、まちの景色は変わると思います。

プロデューサーを増やすためには、窯業界も瑞浪のまちも、いろいろな人に知ってもらい、ファンになってもらい、選んでもらい、来てもらうことが重要だと思います。みんなが自分の課題感や問題意識を持ち、それを少しずつ解決していけば、世界は変わると思います。

■頑張ったらよりよい未来があると感じられる世界に
活動の1番の原動力は「腹落ち感」です。自分がこのまちで生きている、自分がこの仕事をしている中で、まちも自分も仕事も、かっこいい方がいい。自分が形づくれるまち。面白いまちに住んでいると思いたいし、新しいことが始められる業界で、楽しい仕事をしていると思いたい。自分が自分に誇れることをしていきたいです。

事業を通して、努力や苦労が報われることを、これからも証明していきたいです。頑張ったらよりよい未来があると感じられる世界にしたいと思っています。
タイルや釉薬に関しても「頑張ったところで、この業界は衰退していく」と思わせるのではなく、「ここで頑張ったらこんな未来がある」と、一つの杭を打てる存在になりたいです。

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企業概要

代表者名
玉川 幸枝
事業内容
オーダーメイドタイルの開発・製造・販売、タイルの魅力発信、ものづくり産地のプロデュース・PR業務、まちづくり・製品開発・アイディアに関するイベント設計・運営の委託業務、プロジェクトの実施・サポート業務
エリア別カテゴリ
岐阜東濃
業種別カテゴリ
社会教育、まちづくり製造業
WEB
https://www.protob.com/
住所
岐阜県瑞浪市土岐町986-95
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