ケイナンクリーン株式会社 - 東海ヒトシゴト図鑑

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ケイナンクリーン
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ケイナンクリーン株式会社

環境問題への取り組みを、地域から海外にも発信

ゴミの「地産地消」を進め、循環型社会をつくりたい

私たちはこんな会社です

■コンプライアンスを重視し、地域に貢献
私たちは岐阜県恵那市で1985年に創業しました。現在は恵那市と中津川市に拠点を置いて、一般廃棄物や産業廃棄物の収集・運搬を行い、一部の廃棄物は自社で処理しています。また、恵那市内の4箇所の下水処理場で、維持管理や修繕の計画から実施まで包括で市から受託しています。これ以外に、食用油をリサイクルしてバイオディーゼル燃料を製造しています。

私たちのポリシーは、地域に貢献できる企業であること、コンプライアンスを重視することです。
私たちの業界には、不法投棄などで問題になる会社もあります。しかし私たちの仕事は、地域の人の恩恵を受けて継続できているもの。地域の方々に迷惑をかけてはいけない、地域を大切にしたいという思いがあります。

廃棄物の収集において大切にしていることの一つがコミュニケーションです。私たちの仕事は、なかなか人がやりたがらないものでもあります。ただ、回収先の住民などの方々とコミュニケーションを取ることで、大切な仕事だと理解が進みます。また、高齢者のお宅での回収では、コミュニケーションに安否確認の意味もあります。
具体的には、その日行った作業の報告を対面で行うようにしています。話すことで、社員側にも「きちんとした仕事をしなければ」という意識が芽生えます。

私たちの仕事は、例えばゴミを片付けてきれいになるなど、成果が見える仕事です。また、お客様からお金をいただいて「ありがとう」と言われる仕事でもあります。

■食用油をバイオディーゼル燃料に
私たちは2004年にISO14001を取得し、そのころからCO2削減にも取り組み始めました。アイドリングストップなどではなかなか削減量が増えず、模索する中で食用油がバイオディーゼル燃料にリサイクルできることを知り、取り組みを始めました。

バイオディーゼル燃料とは、ディーゼルエンジンに使える、植物由来の燃料です。これを使うことで、CO2排出量がゼロカウントになります。
私たちは機械メーカーや研究者などの方々と共同で研究を進め、高純度バイオディーゼル燃料「ReESEL(リーゼル)」を開発しました。
2019年には一般社団法人リーゼル協会を設立し、その副会長に私たちの社長が就任。現在ではリーゼルを製造・販売する会員事業者、自治体が全国に広がっています。
バイオディーゼル燃料のニーズは近年、非常に高まっています。特に首都圏や関西では、大手ゼネコンが工事車両に使用したり、航空会社が飛行機や空港の車両の燃料として導入したりしています。

私たちが製造した燃料は、自社のトラックやゴミ収集車、発電機などで使うほか、販売も行っています。
原料となる廃食用油は、飲食店などの事業者から回収しているほか、地域住民の方々からも回収しています。テレビCMでバイオディーゼル燃料が取り上げられたことから、意識を持ってくださる方が増えたと感じます。

また私たちは、バイオディーゼル燃料は生成の過程で出るグリセリン廃液に着目し、グリセリンを原料とした洗剤「グリポン」を開発しました。化学薬品不使用ながら高い洗浄力を持つのが特徴です。

■小学校やサッカーチームから地域にリサイクルの輪が広がる
私たちは「地産地消」の考え方を大切にしています。油を全国から集めようとすると、輸送の際にCO2が発生することにもなります。地域で集めたものを地域で使う考え方を進めていきたいのです。
2022年には恵那市を走る明知鉄道で、高純度バイオディーゼル燃料と軽油を混ぜた燃料を使用する実証実験を実施しました。

食用油だけでなく、地域で出たゴミは地域でリサイクルして使うことを提案させていただいています。自治体や住民、さまざまな企業の方々と一緒に、小さな範囲で「地産地消」を進め、循環型社会をつくっていきたいです。

こうした考え方を進める上でも大切にしているのが、子どもたちに発信することです。小学校で授業をしたり、私たちの会社を見学してもらったりすることが最近増えてきて、社内にセミナールームも設けました。子どもたちに環境の取り組みを説明すると、家に帰って親に一生懸命説明してくれます。

特に広がりを感じているのが、地域のサッカーチームを通した取り組みです。私たちは地域の子どもたちのサッカーチームのスポンサーをさせていただいています。私たちが備品を購入するだけでなく、お互いに協力しあおうと、チームの子どもたちを自社に呼んで説明を聞いてもらいました。すると、子どもたちが食用油の回収に協力してくれるようになり、チームの拠点地域で回収活動が広がっています。また、地域の他のスポンサー企業にも協力の輪が広がり、地域のスーパーでも食用油の回収をしてもらえるようになりました。

私たちが挑戦していることを紹介します

■大使から相談を受け、モルディブでのバイオディーゼル燃料製造へ
2021年にモルディブの大使から相談を受け、モルディブでのバイオディーゼル燃料製造・流通の取り組みに携わるようになりました。モルディブでは温暖化による水面上昇で多くの島が水没の危機にあり、また廃食用油による海洋汚染も大きな問題になっています。
それまでの展示会などで海外の方から興味を持っていただくことが多く、英語版のホームページや資料を準備したことが、大使からの問い合わせにつながったようです。

JICAの支援を受け、2024年には現地でニーズ確認調査を行いました。2025年からは実証実験として、実験用の小型プラントを設置し、実際に燃料化して流通させようとしています。
慣れない海外での事業で、なかなか用地が見つからないなど思うようには進みませんが、現地へ足を運びながら調整しています。今後は、ニーズのある他の国でも、私たちのバイオディーゼル燃料製造の技術を活用してもらえればと考えています。

■環境問題に取り組みたいなら、ここで学べることは多い
人材の採用は、事業の継続にも関わる課題です。国内を主軸としつつ、海外での採用活動も行っています。経済産業省の「JAPAN JOB FAIR」という事業に参加し、2023年にはインドネシアとマレーシアで採用活動を実施。インドネシアで2人を採用し、現在はバイオディーゼル燃料の事業に携わってもらっています。2025年にはインドネシアとモンゴルで採用活動を行い、インドネシアでは事前エントリーが4500人に達しました。こうした国々では廃棄物処理やリサイクルが進んでいないため、環境に問題意識を持つ人材がより多いようです。

最近は国内でも、バイオディーゼル燃料などについてテレビや新聞で取り上げられているのを見て、環境問題に取り組みたいと興味を持つ人も現れてきました。地球環境をよくする活動、SDGsの達成などに興味を持つ方に入社していただければ、学べることは多いと思います。向上心があり、自分のやりたいことに向けて努力できる人と一緒に働きたいです。

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企業概要

代表者名
代表取締役 近江則明
従業員数
45名
資本金
3,450万円
事業内容
1.廃棄物処理・リサイクル
・一般廃棄物収集運搬、処分
・産業廃棄物収集運搬、処分
・廃食油、発泡スチロール、ペットボトル
・フロンガス回収
2.メンテナンス
・下水道施設維持管理
・浄化槽施設維持管理・清掃
3.バイオ燃料研究開発
・高純度バイオディーゼル
・グリセリン関連製品
4.検査機器販売
・PCR検査キットなどの検査機器
・介護入浴機器
エリア別カテゴリ
岐阜東濃
業種別カテゴリ
環境・エネルギ
WEB
https://www.keinan-clean.com/
住所
岐阜県恵那市岩村町富田2535番地の1
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