■我が社のメイン事業をご紹介
当社は化学品を仕入れて取引先に卸す、化学品に特化した商社です。主なお取引先は官公庁や民間企業。例えば、学校のプールや地域の浄化センターで使用する浄化剤、廃水処理で用いる薬品などを取り扱っています。他にも化学品を入れるタンクなどの設備や装置、あるいは備品類なども取り扱っています。
さまざまな製造メーカーから化学品や設備などを仕入れているため、お取引先の要望に応じて分量や配合を調整したり、設備の仕様を検討したりすることも。オーダーメイドの提案ができるのは、当社の大きな強みのひとつです。

■こんな分野で活躍しています
化学品と聞いて、まず思い浮かべるのは学校の理科室に並ぶ薬品類ではないでしょうか。しかし私たちが扱うのは、イメージされるような「薬品」だけではありません。化学は、皆さんが想像する以上に幅広い分野で活用されています。
当社と取引のある民間企業の業界を例に挙げると、自動車や化学品の製造業、食品、水産業など。西尾の特産であるうなぎの養殖場にはpH調整剤などの水質改善薬品、うなぎの餌、かごなどの備品などを卸しています。食品関連の企業には食品添加物や食品原料、サニテーション類を卸していますし、歯科医院で歯型を採取する際に用いるシリコーン素材やコンポジットレジンなども扱っています。化学が関わる分野のすべてが、私たちが商品を提供できる対象領域ともいえるのです。

■仕事をする上でのモットーは…
お取引先の困り事を解決できる提案を行うことが、私たちの大事な役割です。お悩みや困り事、問題点を解決するためにはどうすればいいか、丁寧なヒアリングと70年にわたって培われてきたノウハウをもとに考えて形にしていくことを徹底しています。

■挑戦していることを一言で表すと？
化学をわかりやすく、楽しく発信することに取り組んでいます。具体的にはこれまで、実験動画をつくってSNSで配信したり、染色キットを商品化したりしてきました。商品開発については現在、BtoC市場への挑戦も視野に入れています。
2021年頃から学生インターンを受け入れ始め、アイデアを形にしてきました。例えば最近販売をスタートしたマスクの染色キットは、学生インターンがメインで企画したもの。布マスクと染料、説明書が同梱されていて、説明書には繊維が染まる原理の解説も載せています。実際に布マスクを染めることで、原理がより深く理解できる、というわけです。

■挑戦のきっかけ、背景
化学が関わる分野というのはとても広い一方、化学そのものの間口は狭く、ともすれば苦手意識を持つ人も少なくありません。その影響もあり、当社も人材不足が課題となっています。
でも、苦手と敬遠されがちな化学のチカラは、日常の暮らしになくてはならないものです。化学の知識に触れることは、生活の風景をより鮮明にする作用があると、私たちは考えています。面白さ、奥深さ、楽しさに出会うきっかけをつくることも、業界に携わるものとして取り組むべきことなのです。

■挑戦の先に見据える展望とは
化学は面白いと感じてくれる仲間を増やし、より専門性を高めていきたいと考えています。
その上で、今後の展開として見据えているのが、製造事業への挑戦です。商社に製造が加われば、これまで以上にお取引先の細かな要望に答えやすくなります。「かゆいところに手が届く」「トリイさんならなんとかしてくれる」、そんな仕事をこれからも形にしていきたいです。