当社はペットにまつわる様々なサポートをしているNPO法人です。
動物病院やしつけ教室、ペット後見や防災など幅広く事業を展開していますが、中でも特に注力しているのが適正飼育に関する支援です。避妊去勢していないペットを複数飼育することで発生する過剰繁殖によって飼い主の手に負えなくなった場合などに介入していきます。
避妊去勢の手術費用が出せず気づいたら30～40匹に増えてしまうことや、 飼い主さんが入院のためにペットホテルにお願いしたいけどその費用が捻出できないなど、飼い主の生活困窮の問題と密接に関係しているため、福祉と連携しながらサポートしていくことが多いです。 こういう依頼の場合、ペットと飼い主をすぐに引き離し保護するのではなく、 個々の状況や飼い主の気持ちを尊重しながら人も動物も幸せに暮らせるような提案を常に心掛けています。 1度の介入で解決することは難しく、無事に飼い続けられるように長期的にサポートしていくこともあります。

■飼い主の心強い味方、しつけ教室
適正飼育の支援に次いで注力しているのが、しつけ教室です。初めてペットを飼うために不安がある方はもちろんのこと、以前に飼育されたことのある方でも個体によってしつけに苦労することがあり、安心して飼育できるようにしつけ教室を開講しています。 こちらはペットショップとの連携も進んでおり、ペットの購入と合わせて当社をご紹介いただくしくみも少しずつできてきました。 また、動物病院も運営していることから、病院に来たペットに対し、トレーナーと連携して医療としつけの面から総合的にサポートできることが強みです。

■コミュニケーションを大切にする社風
「人と動物が共に生活する事で起こる社会的課題の解決を通じて、誰もが他者を思いやることのできる社会づくりに貢献する」が当社の理念です。 誰もが他者を思いやることができるようになるためには、まずはスタッフ同士が思い合える、そういう社風でないと実現できないと思っています。 働く中でスタッフ間のコミュニケーション量が多く、困ったときにはすぐに助け合えるようなチームワークができていると感じています。 否定しない、受け入れてみんなで考えていくというスタンスを取っており、こうしたら良いのではないかと思うことがあれば毎週のミーティングで話し合っていきます。 採用活動では、社員6名ほどとお話をし、社風にマッチするのか、お互い一緒に働きたいと思えるかをじっくりすり合わせをしていくことで、代表が一人で決めない、みんなで決めていくやり方を取っています。

私たちの挑戦は「ペットを飼う前に相談することが当たり前の社会をつくること」です。
例えば、仕事が忙しく散歩の時間がなかなか取れない方が、運動量が必要な犬種を飼おうとしたり、 高齢の方で今後を考えて子犬から迎えることに悩まれているとき、アドバイスや選択肢を提供できるのが我々です。 今はまだ飼い始める前に相談される方が少なく、もっと普及していけるようにと取り組んでいます。しかし現在、獣医、トレーナー、その他のスタッフ、計10名で運営しており、中でも現場は2名体制のため人手が足りないことが課題となっています。 すぐに多くの方を採用できるわけではないため、同じようにペットのために動いている団体と協力し合いながら、私たちは実践的なところで動いていけたら良いなと思っています。

最近では、クリニックの方はオンラインで診察ができるようになったため、 日本全国からご相談をいただくようになり、岐阜県に限らず多くの方に頼りにしていただいています。 引き続き、多くのペットと飼い主が幸せに暮らせるようにサポートを続けていきたいと思います。