2023年07月08日(土)
岐阜大学生とつくる企業図鑑-2024-【昭和造園土木株式会社】
2023年07月08日(土)
岐阜大学社会システム経営学環の2024年度1年生31人による「東海ヒトシゴト図鑑学生編集部」から4人が共に挑戦したくなる中小企業を取材!見つけた魅力をご紹介します。
-企業概要-
代表者名:日比 真一
事業内容:公共及び個人のライフスペースへの植栽工事、外構工事 、環境保全工事の設計・施工・コンサルティング
業種:建設業
住所:岐阜市雛倉794番地の1
WEB:https://www.showa-con.co.jp/zoen/company.html
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学生)
会社を経営していく中で、今までで一番大変だった取り組みを教えてください。
昭和造園土木:日比社長)
時代の流れによって仕事の量が左右されたことは大変な挑戦でした。当初、会社は個人の住宅を中心に築庭などの仕事を請け負っていましたが、1990年代のバブル期には公共工事や土木の下請けとして急成長し、仕事が自然に集まる時期がありました。しかし、バブルが崩壊し始めると、仕事が激減し、その時期は本当に苦労しました。行政の発注量に左右されないようにするため、私たちは樹木の開発と販売など独自の努力を重ねてきました。これにより、会社は変化する市場環境に対応しつつ、持続的な成長を遂げることができました。
学生)
多様な価値観がある中で、どのように多くの人の話を聞いてニーズを特定して造園をしているのですか。
昭和造園土木:諏訪さん)
私たちは、まずは地域の特性や文化的な背景をリサーチし、ニーズを予測します。利用者の属性や方法を考慮して、ニーズに応えるためコンセプトを練り上げます。この段階では、人々が求めているものを提供するためのアイデアを展開します。そして、打ち合わせを通じて方向性を調整し、改善を行います。このプロセスを繰り返していき、十分に考慮したデザインを完成させることで、人々の生活の質が高まるような場所を創っています。
学生)
顧客との信頼構築のために大切にしていること、または工夫していることはありますか?
昭和造園土木:諏訪さん)
顧客に誠実さと信頼を示すため、率直なコミュニケーションを取ることを心がけていますよ。私たちができることやできないことをはっきり伝えたり、代替案を考えて顧客のニーズに寄り添う姿勢を示したり、そして常に最新の情報を学び続けることで、顧客に提供できる知識の質を向上させて、私たちの持つ広大な知識の中からお客様のニーズに応えることが相手との信頼構築につながると思います。
学生)
50年も会社が続いている秘訣を、会社設立から現在までの売り上げ推移と出来事の面で教えてください。
昭和造園土木:日比社長)
会社設立(1974年) 5年目までは売り上げが1億円以下でしたが、バブル景気に突入し、4億円まで増加。バブル景気終了時には7億円に達していました。しかし、バブル景気終了後売り上げは4億円にまで減少。赤字が3年間続きました。その後徐々に売り上げを伸ばしていき、現在は10億円を突破しています。
業績が悪化した時でも折れずに続けてきたからこそ50年続けてこられたのだと思います。今何をするべきか判断する力と、粘り強さが昭和造園土木にはあります。
実際にセントラルパーク金公園を訪れた際、小学生や高校生が学校帰りに楽しそうに遊んでいる姿に心打たれました。その公園が地域の人々にとって憩いの場となっている様子を目にし、私は個人的に子供が好きなので、特に感動しました。この経験から、樹木の選定や緑のデザインだけでなく、人々が心地よく過ごせる空間を提供することの重要性を再認識しました。この会社は単に環境に良い影響を与えるだけでなく、地域社会の交流を促進し、地域全体の活性化に貢献していると感じました。緑地の整備と公園の増加は、地域の住民にとってだけでなく、訪れる人々にも豊かな時間を提供し、自然との触れ合いを促す重要な役割を果たしています。この取り組みは、持続可能な未来のためにも重要であり、私たちの暮らしと環境に良い影響を与えていることに深い感銘を受けました。
ここはとにかく雰囲気が良い素敵な会社です。それは社内で働く人達みなさんが楽しんでいるのがとても感じられるからです。企業訪問でお話を聞いたり、働いている様子を見させてもらったりした時に、コミュニケーションが活発で社内で働く人達の明るさや笑顔がよく見られ、ここならではの暖かさを感じました。思っていることを伝え合い、それぞれの思いを大事にしているのも会話や仕事内容から伝わりました。
また、働いている人達それぞれが自分の信念をちゃんと持っているのです。お話を聞いた時に、自分の会社についてや私たちの質問に対して、丁寧かつ熱く語ってくれました。そのお話は、もともとこの会社を詳しく知らない私たちでも、とても興味をひくものでした。それぞれ自分のしたいこと、大切にしている価値観があるからこそ、私たちにその思いが沢山伝わってきたのだと思います。私は、そんな素敵な会社である昭和造園土木さんに惹かれインターンすることをその場で決めました!
みなさんもこんな素敵な会社が気になりますよね?ぜひホームページ等をチェックしてみてください!
「造園」という言葉の意味は庭園・公園などを造ることと辞書で定義されていますが、実際に造園を訪れると単に自然物で空間を彩っているだけではなく訪れる人々の心までをも彩り、空間に活気を与えているのだと感じました。また社内の雰囲気も冗談が飛び交ったりと和気あいあいとしていて、昭和造園土木に勤める皆さんもまた造園によって彩りがあふれているのだなと気づくことができました。
私たちはその後も昭和造園土木が手掛けたものを実際に見るために岐阜市内を回りましたが、その中でもセントラルパーク金公園が最も印象に残っています。細かい傾斜の造成や日光の当たり方に対する丁寧な説明があったほかに、この公園で遊んでいた子供達とふれあい、実際に人々の癒しの空間になっている様子を肌で感じたからです。この時、「造園」は単に公園を造るだけにとどまらず、ひとに癒しをもたらしていると実感しました。このように昭和造園土木は造園業を通して街に活気をもたらし、地域を支えている企業なのだと私は考えました。
昭和造園土木は個人宅の庭を作る手伝いをメインに行っていると思っていたけれど、実際は会社の庭やサッカーのグラウンド、公園などの公共施設も手掛けていました。事業の規模が予想以上に大きく驚きました。特に私が一番驚かされたのは、サッカーグラウンドの芝生管理の話です。グラウンドの芝生には、スタジアムの屋根の関係で日光がたくさん当たる場所とほとんど当たらない場所があります。日光の当たり具合で芝生の成長スピードが違うため、芝生を手入れする際は場所によって細かく長さを変えているそうです。本業の造園ではない部分への熱量に驚きました。
また、「サッカーはチームの戦術によって最適な芝生の長さが変わる。」と言っており、本業以外の知識の豊富さにも驚かされました。
規模が広くても1つ1つの仕事に本気で取り組んでおり、従業員の仕事に対する情熱に感動しました。この従業員の情熱こそが、昭和造園土木が50年も続いている秘訣だと思います。
企業に訪問した際には、昭和造園土木が手掛けたセントラルパーク金公園と岐阜駅北側のやすらぎの里を案内してもらいました。小道に埋め込まれた石の中にハート形の石が隠されているなど、昭和造園土木の遊び心も見つけることができ、造園業の魅力を肌で感じることができました。昭和造園土木の方々全員が楽しみながら仕事をしているからこそ、幅広い分野への進出が実現できているのだとおもいます。昭和造園土木はとても魅力的な企業です。
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■「東海ヒトシゴト図鑑×岐阜大学 岐阜大学生とつくる企業図鑑-2024-」プロジェクト概要
・実施主体 岐阜大学、NPO法人G-net
※岐阜大学社会システム経営学環2024年度前期1年生向け「初年次セミナー」(指導:髙木朗義教授)にて実施
・実施期間 2024年度前期
■本取り組みへのお問い合わせ
NPO法人G-net(担当:掛川、志知)まで