岐阜大学生とつくる企業図鑑-2024-【太美工芸株式会社】

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岐阜大学生とつくる企業図鑑-2024-【太美工芸株式会社】

岐阜大学生とつくる企業図鑑-2024-【太美工芸株式会社】

岐阜大学社会システム経営学環の2024年度1年生31人による「東海ヒトシゴト図鑑学生編集部」から4人が共に挑戦したくなる中小企業を取材!見つけた魅力をご紹介します。

-企業概要-
代表者名: 野田 哲也
事業内容: スクリーン印刷を核とした特殊印刷加工
業種: 印刷業
住所: 愛知県名古屋市西区中小田井2-75-2
WEB:https://tree.taibi.nagoya/
訪問企業をより詳しく知りたい方は写真をクリック!


学生)
様々な種類の商品を製作していますが、在庫を抱えない工夫は何かされていますか?
太美工芸:野田社長)
在庫を抱えない工夫として、小規模で商品を作れる体制を整えています。これにより、大きな損失となるほどの在庫を抱えることはありません。この体制は強みであり、注文が入ってから商品を作ることができるだけでなく、様々な新しい商品を市場へ試しに売ることも可能です。また、顧客のニーズに柔軟に対応できるため、トレンドに迅速に適応することができるのもメリットです。結果として、在庫リスクを最小限に抑えつつ、多様な商品ラインナップを提供できます。

 

学生)
頼まれたものを作る仕事から、自分たちで新しいものを作る仕事を始めたときの苦悩はありましたか。
太美工芸:野田社長)
コロナによってネット通販が普及し、BtoCの商品販売機運が高まったことから、私たちも自社商品作りに力を入れました。最初はうまくいかないこともありましたが、失敗時のコストを考え、低コストで作れるものから手掛けることで、様々なものを試作しました。そこから社会のニーズに応じた商品を作り、それをSNSを活用して広める活動を行いました。

学生)
ステッカーの市場は小さいと聞きますが、この市場でやっていくのは大丈夫ですか?
太美工芸:野田社長)
ステッカー市場は確かに小さいですが、他の印刷業界では補えない高機能高性能分野を補っています。ステッカーには、印刷した表示が長持ちする耐久性が求められます。太美工芸のステッカーは、スクリーン印刷の特徴を活かした技術で高い評価を受けています。また、新しい挑戦を続けることで自社の売り上げを伸ばしています。

 

学生)
新商品を販売するにあたり、どのようなマーケティング戦略を取っていますか?
太美工芸:野田社長)
太美工芸が製造・販売しているステッカーやマグネットなどの商品は少量から作れるため、まず試してみて、売れたら量を増やす方式を取っています。
これにより、自分たちが作りたいものを気軽に作れるメリットがありますが、売れないものは全く売れないこともあるのが現状です。これは新しいものを作っても周知されていないという問題であり、今後の課題です。


トレンドや需要が非常に早いスピードで変化する現代において、柔軟に対応し、新商品を販売できることはとても魅力的に感じました。この対応力の高さから、置き配のマグネットが早い段階で商品化されたのだと思います。新商品を販売するまでに何ヶ月もかかると思っていましたが、太美工芸では数週間で新商品を販売することもあると聞き、そのスピード感にとても驚きました。従業員が自由にデザインから商品化まで行える環境が整っていることも、太美工芸の柔軟性の理由の一つだと思いました。
数ある商品の中でも特に印象的だったのが「変身マグネット めくーる」という商品です。表面のシールをめくることでベビーからチャイルドに変わる二層式のマグネットです。ベビーのシールをめくってチャイルドに変えることで、何気ない日常を特別な思い出の日にすることができるのは素敵だと思いました。
これからも様々な時代に合った商品を開発していくと思うので、どのような新商品が出るのか楽しみです。


私が太美工芸さんの企業訪問の中で心に残ったのは、普段から身の回りを観察して新しいアイディアを探しているということです。例えば、普段の買い物などから良いアイディアを見つけ、それを置き配ステッカーや推し活グッズなどの製品開発に生かしています。その結果、新しいものを生み出す際に製品開発の流れに乗りやすくなります。この話を聞いて、新しいものを生み出すには日常から情報を収集し、自分なりに解釈することが重要だと理解しました。私も学生生活の中で新しい商品を作り上げるとき、市場調査のように身の回りから情報を集めることを実践し、普段から様々なことに目を向けたいと考えました。


町工場と聞くと高齢化をイメージしますが、実際には若い人が多く活躍しています。私も最初は驚きましたが、若い社員が多くいることがわかりました。例えば、20代の社員がリーダーシップを発揮し、新しい商品を開発し成功させた事例もあります。また、若いうちから色の組み合わせや機械の調節、使い方を学び自立できる場が整っており、社員同士の交流も活発です。このような環境が若者の成長を促し、会社全体の活力となっています。


私は、太美工芸さんのスクリーン印刷の技術に感銘を受けました。スクリーン印刷は、通常の印刷とは異なり、長期間使用でき、色褪せにも強い技術です。スクリーン印刷を担当している方々は、注文に合わせて新たに色を作り出し、機械ではできない部分は全て手作業で行っています。それぞれの得意分野に合わせて作業することで、働く人たち全員が輝く瞬間があります。
このような高い技術力があるからこそ、スクリーン印刷が実現できると考えます。人の手と機械を組み合わせることで、作業効率を高めることが可能です。従業員の技術が集まることで、新しいアイデアが生まれた際にはすぐに実行に移せます。だから私も、自分の特性や相手の特性を理解し、不足している部分をお互いに補い合って生活していきたいと感じました。

 


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岐阜大学生とつくる企業図鑑-2024-特集ページ

■「東海ヒトシゴト図鑑×岐阜大学 岐阜大学生とつくる企業図鑑-2024-」プロジェクト概要
・実施主体 岐阜大学、NPO法人G-net
※岐阜大学社会システム経営学環2024年度前期1年生向け「初年次セミナー」(指導:髙木朗義教授)にて実施
・実施期間 2024年度前期

■本取り組みへのお問い合わせ
NPO法人G-net(担当:掛川、志知)まで