有限会社
角野製作所
水力発電で分散型エネルギー社会を 最先端技術で世の中にまだないものにも貢献
私たちはこんな会社です
■リスク分散のため、調子のいいときに他分野に進出
私たちは1918年創業の、主に金属加工を手掛ける会社です。自動車や航空機、防衛省関係、ロケットや宇宙ステーションなどの宇宙関係、F1カー、医療機器など幅広い分野の金属部品を製造しています。
また、この金属加工技術を活かして、水力発電装置も開発、販売しています。
私たちは、刀鍛冶の家系出身の初代が、恵那で農機具の鍛冶屋を始めたのが発祥です。当時、農鍛冶は最先端の技術でしたが、次々に新しい金属加工技術が出現してきました。その後、家電や鉄骨などの部品製造を行っていましたが、価格競争が激しくなり、他ではできない難しい加工に挑戦しようと考えました。そこで、インコネルという難削材の加工技術を開発。さらに機械の自動化を進めて、無人で24時間生産できるようにしたのです。これにより、海外の自動車メーカーのディーゼルエンジンのプラグの部品を月に180万個製造するようになり、多い時には世界シェアの3割を占めるほどとなりました。

調子のいいときに他分野に進出してリスクを分散させようと考え、新たに進出したのが航空機分野です。インコネルの加工技術を活かしつつも、自動車よりも複雑な加工が多いため、初期投資や、より高い技術が必要になりました。ただ、H2Aロケットや国際宇宙ステーションの日本実験棟「きぼう」など、自分たちが手がけたものがメディアに取り上げられ、社員からは「やりがいがある」「うれしい」といった声が上がるようになりました。

その後、医療機器分野にも参入しました。ただこの分野では法律の規制が非常に厳しく、開発・販売の資格取得には3年ほどかかりました。現在ではOEM(他社ブランド製品の生産受託)と自社製品の両方を手掛けています。

■水力発電でエネルギーへの意識を変える
自動車や航空機分野では、メーカーの発注を受けて部品を製造してきましたが、一方で自社のオリジナル商品をつくりたいと考えていました。先代からの「人の役に立つものをつくれ」という教えのもと、「清流の国」といわれる岐阜県に所在することから、水に関する製品をイメージ。一方で私たちは、航空機部品の製造を通して、羽根のような薄い板を加工する技術を開発していました。そうした中で水力発電を考えるNPOの方と出会い、私たちのイメージとマッチしたので、補助金を得て2009年から水力発電装置の共同開発を行いました。
このとき開発したのは、岐阜県郡上市石徹白に設置した小さいもので、このデータをもとにさらに開発したのが、現在私たちが発売している「ピコピカ」シリーズです。
通学路のライトなどに使える10ワットの発電ができる「ピコピカ10」は、環境教育の教材として販売しています。組み立て式で、教育機関や、イベントに使うNPOや市役所、CSR活動に使う企業などにご購入いただいています。
例えば、河川など大量に水が流れているところにも、簡単には水力発電装置を設置できません。私たちから見れば、エネルギーの垂れ流しと同じです。「ピコピカ10」で、次世代の意識を変えていきたいです。
商品のキャッチフレーズは「子どもたちが集めたペットボトルキャップで通学路を照らそう」。製品の螺旋状の羽根は、ペットボトルキャップをリサイクルしてつくられています。こうしたことからも注目してもらい、エネルギーについて理解が深まればと考えています。
「ピコピカ100」「ピコピカ500」はまだそれほど多く出荷していませんが、これまで設置した装置のデータが溜まってきたので、これからより積極的に展開していきたいです。
2019年にはUNIDO(国際連合工業開発機関)の工業技術データベース「StePP」にピコピカを登録していただきました。これによって、国内外での注目度、信頼性が高まったと感じています。StePPの中で、私たちのページは閲覧数が1位になったこともあるそうです。
また同時期に、外務省が制作するYouTubeチャンネル「Japan Video Topics」でピコピカを取り上げていただきました。この英語版はすでに550万回再生されていて、海外の空港などでも流れています。
気候変動や環境問題への関心が高まっていることや、水力発電装置を手掛ける会社が少ない中で、私たちが20年近く取り組み続けていることなどが、ピコピカシリーズへの注目につながっていると感じています。
2014年にはJICAの事業で、ミャンマーで水力発電のフィージビリティー調査を行いました。その際、電力の通っていない集落で「医療用冷蔵庫の電源にしたい」という声が上がりました。ある男性からは、息子さんが毒蛇にかまれ、血清のある町まで背負って運ぶ間に命を落としたという話を聞きました。ピコピカを設置し、水路や河川のちょっとしたエネルギーを活用して発電することで、人の命を守る医療用冷蔵庫を動かすことができます。ピコピカを、人の命を守ることにも役立てたいと考えています。
■得意分野を伸ばし、まず自分たちでやってみる
先代からの「人の役に立つものをつくる」という教えは今も大切にしています。私たちはそれを「使う人の気持ちになってつくる」という意味だとも考えています。価格ではなく、過剰品質でなく品質がいい、トラブルがあってもすぐに対応してくれる、といったところなどを重視しています。
また、得意分野を伸ばすことも大切にしています。農鍛冶から金属加工に携わり始め、その技術を活かして自動車から航空機、医療にも携わり始め、水力発電にも金属加工で得た設計や加工の技術が詰まっています。
会社全体としてだけでなく、社員など会社に関わる人の得意分野を伸ばしていこうとしています。
現場には加工技術に長けた社員が多く、新たな技術を積極的に研究して自分たちの技術に取り込んでいます。また異業種出身など、個性豊かな社員も多いです。法律を学んだ社員に補助金や医療機器関係の相談をしたり、広報を学んできた社員がホームページやSNSを作成・更新したりもしています。
こうしたことの背景には、自分たちでできることはまず自分たちでやってみるという考え方があります。社外への発注ばかりに頼らず、社内に基礎技術を残すという考え方も強いです。
例えばピコピカの展示会出展やブース設営など、それまで社内で経験のなかったこともまず自分たちでやってみました。たとえ将来的に誰かに依頼するとしても、自分たちの経験があるので的確に指示ができると考えています。

私たちが挑戦していることを紹介します
■水力発電で分散型エネルギー社会を
金属加工に関しては、私たちが製造しているのは製品の一部分です。ただ、金属加工に関する最先端技術を貪欲に求めていくことで、私たちの加工技術が上がり、まだ世の中にないような新しい分野、新しい製品の実現に貢献できると考えています。それによってお客様や、消費者の生活の質の向上などにも貢献できるはずです。
水力発電においては、世の中に他にないものをつくっているので、今後のインフラ整備の指針となるような活動をしていきたいです。
「ピコピカ」がもし各市町村に1台ずつ設置されれば、災害で電気が不通になった時にも、最低限の電力を各地域で確保することができます。そうした「分散型エネルギー社会」、小さくても独立したエネルギーが分散している社会を目指していきたいです。その中で、水力発電装置がインフラのスタンダードの一つになればと考えています。
■未経験からF1の部品、オリジナル製品も
今後はエンジニアを増やしていきたいと考えています。ものづくりに興味のある人であれば、やっていくうちに好きになってもらえるはずです。未経験の人にも、私たちの技術を惜しみなく伝えますので、一つの製品をつくりあげられるところまで、加工技術を磨いてほしいと思っています。実際に、ほとんど経験のなかった社員が、F1カーの部品を製造するようになりました。自分の手掛けた部品がF1カーに乗った達成感ややりがいを覚えていたようです。業務を通じて、社会に貢献し、社会に認められる実感を味わってほしいです。
また、今後は自社のオリジナル製品もさらに拡大していきたいと考えているので、自分でオリジナル製品を開発、販売してみたいという人には、チャンスが多いと思います。新しい方と一緒にどんどん技術を高めていけたらと考えています。
TAKE ACTION
現在この企業が
受け付けているアクションはこちら
- ラフに参加できるイベント
- 会社見学・説明会
- 先輩社員面談
- 短期インターン
- 長期インターン
- 新卒採用
- 中途採用
- アルバイト
- 兼業・リモート採用
- 企業/学校の先生等からのお問い合わせ
企業概要
- 代表者名
- 代表取締役 角野秀哉
- 従業員数
- 14名
- 資本金
- 500万円
- 事業内容
- H2ロケット/宇宙/航空機/自動車/医療機器の精密部品加工及び組み立て。
チタン、インコネル等 難削材質の自動化による量産切削加工。
試作品、冶具の設計製作。
機械の自動化、省力化、検査機、専用機の設計製作。
水力発電装置の設計製作。 - 業種
- 製造業
- エリア別カテゴリ
- 岐阜/東濃
- 業種別カテゴリ
- 製造業
- WEB
- https://suminoseisakusho.jp/
- 住所
- 岐阜県恵那市長島町久須見1074-15
- アクセス
- 中央自動車道 恵那ICより車で3分






高い金属加工技術で幅広い分野に進出 技術を水力発電装置にも活用