岐阜大学生とつくる企業図鑑-2024-【株式会社常盤電機】

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岐阜大学生とつくる企業図鑑-2024-【株式会社常盤電機】

岐阜大学生とつくる企業図鑑-2024-【株式会社常盤電機】

岐阜大学社会システム経営学環の2024年度1年生31人による「東海ヒトシゴト図鑑学生編集部」から4人が共に挑戦したくなる中小企業を取材!見つけた魅力をご紹介します。

-企業概要-
代表者名:林 玄悟
事業内容:塗装乾燥装置・制御盤の製造・販売、電機制御部品の販売
業種:商社、製造業
住所:岐阜県各務原市金属団地65、 岐阜県可児市姫ケ丘1-15
WEB:https://www.tokiden.co.jp/
訪問企業をより詳しく知りたい方は写真をクリック!
学生)
今企業でしていることや、これからしていきたいことは何ですか?
常盤電機:林社長)
常盤電機では近年、新卒の採用や勤務時間管理などのバックヤード業務のデジタル化に力を入れてきました。また、社員と多くのコミュニケーションをとれるようにアンケートや面談を行い、社員の目線からみた現場で起こっていることを引き出したり、ボトムアップ型で社員と一緒に組織づくりに取り組んでいます。面談を通して、社員から様々な提案をもらえるし、社員と話すことで、会社がもともと持っている価値の言語化が進みました。「商社」と「メーカー」の2つの事業領域で、会社の価値を益々磨いていきたいですね。

 

学生)社長になって大変だったことは何ですか?
常盤電機:林社長)
当初、常盤電機の社長となることは考えていませんでしたが、家庭の事情などにより祖父の会社を継ぐことになりました。社長となる前は東京で大手通信企業のサラリーマンをしており、全く違う業種の会社から転職したため、社内で飛び交う言葉が分からずに苦労しました。また、元からいた社員から信用を獲得するのも大変でした。
今も継続して、社員との信頼関係を築くことや、社員同士がお互いの思いや考えを言い合える環境づくりに注力しています。

 

学生)社員とのコミュニケーションや連携をとる際に工夫していることや社員のためにしていることはなにかありますか?
常盤電機:林社長)
もともと会議が少ない会社でしたが、部署ごとの会議を開催し、日頃の業務で感じている課題や問題点を話し合ってもらうようにしています。社員一人一人が「自分たちの職場は自分達で作る」といった【当事者意識】を持てるようにしたいですね。

ここ数年力を入れている新卒採用の活動では、企業説明会や会社見学会などを通じて社員を積極的に事業に巻き込むことで自社のことをより知ってもらい「採用の1メンバーとしての意識を持ってもらえるようにしています。

さらに、新入社員研修にも力を入れています。定期的に業務の様子を振り返り、必要に応じて技術的な基礎知識や社内用語を学んでもらっています。

 

学生)やりがいを感じるポイントは何ですか?
常盤電機:林社長)
私は大手企業のサラリーマンから急に後継者の立場となりました。入社前に会社見学した時は、老朽化や現場作業に不安を感じていたように思います。その後実際に入社して仕事を始めてみると、大手企業と中小企業での違いに戸惑うことも多かったです。

中小企業の方が大手企業より優れている点もあります。例えば、スピード感を持って決裁ができたり、すぐに改善に取り組めたりする点は魅力ですね。自身の判断や行動がカタチになるのはとてもやりがいがあります。社員が成長を感じながら生き生きと働ける会社作りを目指しています。

他者の意見を取り入れる姿勢に魅力を感じました。3年前に社長が変わったこともあり、新人の社員でも会社の改革に関わりやすい環境が整っているとのことでした。社員全員の意見に耳を傾けることができるのは、中小企業の利点の一つであると考えています。 

さらに、常盤電機では製品に関してもお客様の要望をしっかりと聞き、その人に最も適した形で製品を提供しています。例えば、お客様からの提案に対してオーダーメイドを行い、最大限希望に沿うようにしています。このように、多くの人の意見を取り入れることができる点が、この企業の大きな魅力です。

私は、今回の訪問を通じて、多くの人から意見を聞き、それを反映させることの大切さを学びました。これからの学生生活や将来のキャリアにおいても、周囲の意見に耳を傾け、柔軟に対応する姿勢を持ち続けたいと思います。特に、自分一人では見落としがちな視点を取り入れることで、より良い結果を生むことができると感じました。

塗装乾燥装置を製造しており、企業で使用する大型のものから個人で使用する小型のものまで幅広く提供しています。それぞれの装置は、お客様のリクエストに応じてカスタマイズされており、塗装乾燥機を最大限活かすスタイルのアイディアも提供しています。このアプローチにより、多様なニーズに対応することができます。また、機械だけで作業することが難しい場合には、人と機械が共同で作業できる装置も用意しており、この装置の操作はラジコンに類似しているため非常に簡単で、実際に作業して見ると楽しかったです!

機械と人が共同で作業することは一見危険に思えますが、当社の装置には人に接触すると自動的に停止する技術が搭載されているため、安全性も十分に確保されています。このような技術により、安全で効率的な作業環境を提供し、多くのお客様にご満足いただいています。機械と人が協力して作業を行うことで、塗装乾燥のプロセスがさらに効率的かつ効果的になります。

常盤電機の魅力は、失敗を恐れずに積極的にチャレンジする姿勢にあります。

これまでのチャレンジで、うまくいかなかったこともあれば、素晴らしい成果を残したチャレンジもあります。2022年から行っている新卒採用や業務用スマホの導入、グループウェアや勤怠管理ソフトの導入、請求書や給与明細の電子化など次々とデジタル化を行いました。

常盤電機がチャレンジしていることや努力していることについて聞いていくうちに、無機質な工場で業務を行っているという印象が変化し、常盤電機を身近に感じられ、この会社には明るい未来が待っていると感じました。

私が一番推したいことは、社長と社員の仲がとにかく良いことです。林さんは、社長になった時に社員との関わりを大事にしていこうと決意しました。そのために、社員一人ひとりと1対1で話し合う時間を設けて、会社の現状について意見を言える場を作ったり、食事会を開いたりしています。こうした積極的な関わり方がとても魅力的です。

また、林社長の代からラインワークスというアプリを導入し、社員との意思疎通や作業効率化を図っています。先日、企業の方が開催してくださった手巻き寿司パーティーでも、社員が「うちの社長は非常に良い」や「ここは何でも相談できるので、自分のやりたいことを実現しやすい」と話していました。会話の雰囲気がとても良く、最高の関係だと思います。

こうした取り組みを通じて、社長と社員の間に信頼関係が築かれ、働きやすい環境が整っています。私も林社長と話す機会があり、その姿勢に感銘を受けました。

 


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■「東海ヒトシゴト図鑑×岐阜大学 岐阜大学生とつくる企業図鑑-2024-」プロジェクト概要
・実施主体 岐阜大学、NPO法人G-net
※岐阜大学社会システム経営学環2024年度前期1年生向け「初年次セミナー」(指導:髙木朗義教授)にて実施
・実施期間 2024年度前期

■本取り組みへのお問い合わせ
NPO法人G-net(担当:掛川、志知)まで