岐阜大学生とつくる企業図鑑-2024-【ミズタニバルブ工業株式会社】

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岐阜大学生とつくる企業図鑑-2024-【ミズタニバルブ工業株式会社】

岐阜大学生とつくる企業図鑑-2024-【ミズタニバルブ工業株式会社】

岐阜大学社会システム経営学環の2024年度1年生31人による「東海ヒトシゴト図鑑学生編集部」から3人が共に挑戦したくなる中小企業を取材!見つけた魅力をご紹介します。

-企業概要-
代表者名:水谷 真也
事業内容:蛇口・バルブ・水栓の製造・企画・販売
業種:製造業
住所:岐阜県山県市富永194
WEB:https://www.mizutani-v.co.jp/
訪問企業をより詳しく知りたい方は写真をクリック!

学生)
ミズタニバルブ工業はなぜ岐阜県山県市で事業を行うことにしたのですか?
ミズタニバルブ工業:水谷社長)
山県市は日本の水栓バルブの約4割を生産し、水栓バルブの発祥地とも言われています。この地域では、第二次世界大戦後に名古屋から引き揚げてきた鋳物工場により水道に関わる製品が色々作られました。現在では、水まわり製品の製造工場が集積し、町全体が大きな水栓バルブ工場になっています。ミズタニバルブ工業の創業者は私の祖父で、戦時中に金属加工を学び、故郷である山県市美山地域に製造工場を立ち上げました。これがミズタニバルブ工業の始まりです。

 

学生)
今年新しくできたデジタル推進室について教えてください。
ミズタニバルブ工業:水谷社長)
デジタル推進室は社内のデジタル化やセキュリティ強化を行っています。この部署は、プログラミングスキルの勉強会でスキルを身につけたメンバー6人の中から2人を抜選して立ち上げました。来年には社内だけでなくお客様への価値提供をできるようにしていきたいと考えています。「デジタル」という言葉は私たち内部での価値提供を指していますが、「DX」という言葉はそれに加えお客様への価値提供を意味しています。したがって、さらに発展させていき「DX推進室」に名称を変えたいと思っています。将来的には我々が培ったスキルを活用し地域の企業のデジタル化をお手伝いしていけたらと思います。

 

学生)
具体的な福利厚生制度について教えていただけますか?
ミズタニバルブ工業:水谷社長)
2023年には給与が2回アップし、年間休日を109日から123日に増やしました。新しく導入された傷病休暇は、家族の通院の付き添いにも利用できます。この制度は、家族の病気の際に有給を使い果たしてしまったメンバーの経験をもとに導入しました。これは、メンバーとその家族の幸せを第一に考えることを経営理念としているミズタニバルブ工業ならではだと思います。

 


取材当日、社長が岐阜大学まで迎えに来てくださいました。社長というと、もっと堅くて怖いイメージでしたが、車中で気さくに多くの話題について語ってくださり、私たちの緊張を一気にほぐしてくれました。到着してからも、社長自ら工場の一つ一つの工程を丁寧に説明し、最新の技術や設備の導入について具体的に話してくださいました。また取材中、福利厚生や働きやすい環境づくりのためのお話を聞いているときの社長の、メンバーとその家族の幸せを第一にしているという熱い気持ちが伝わってきたことがとても印象的でした。 

社長の発案されたプロジェクトにはすべて、明確な目的や理由とともに、メンバーやその家族、お客様、そして世界中の人々が幸せになってほしいという社長自身の思いがあります。熱い思いをお話しされている社長を見て、私も将来、社長のような人のもとで働きたいと思いました。

ミズタニバルブ工業の私の推しポイントは、全社員が感謝の気持ちを共有する「Good Jobカード」を活用していることです。この取り組みは、社長が外資系ホテル会社の取り組みを社内に導入したもので、社員が他のメンバーに感謝の気持ちを伝える際に「Good Jobカード」を提出することで、人間力を活かした独自の企業文化の構築を目指しています。感謝の輪が広がることで、社員が働きやすい環境が生まれ、全員が自分の居場所を感じられるようになっていると思います。 

また、月末には多くの感謝を表現した人や多くの感謝を受けた人を発表し、感謝金を渡す仕組みも導入されました。これにより、社員一人ひとりの貢献が評価され、モチベーションが向上し、その結果、社内の連帯感が高まっていると感じました。 

「Good Jobカード」のおかげで、社員の皆さんが生き生きと仕事ができていて、より良い職場環境が実現している素晴らしい取り組みだと思いました。

私が魅力的に感じたのは、やりたいと思った人が自発的に手を挙げて様々なプロジェクトを立ち上げることができるという社風です。会社が新しい挑戦に対して寛容であり、プロジェクトが円滑に進むよう助け合いの仕組みを整えている点も魅力的に感じました。

コロナが流行した際には「新商品開発プロジェクト」で工務店でのヒアリングを通じて玄関の手洗い場の困りごとを聞き出し、「AWAMIST」が開発されました。この製品はデザイン賞5冠を達成しています。このように、社内プロジェクトが会社の発展に大きく貢献していることが分かりました。

 企業訪問で実際に社員の方から、プロジェクトに参加することで自分の部署以外のこれまで話すことのなかった人と話す機会ができ、その人の熱心な一面や思いを知ることができたというお話やそのおかげで部署を超えたコミュニケーションが増え、社内環境がより良くなったというお話を聞きました。社員の方がプロジェクトによってより働きやすくなったと感じていたり、プロジェクトに対して非常に前向きな姿勢であったりしたことが印象的でした。

このように社内プロジェクトを通じて多様な人々が協力し合い、会社全体の成長を支えている点が素晴らしいと感じました。

 


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岐阜大学生とつくる企業図鑑-2024-特集ページ

■「東海ヒトシゴト図鑑×岐阜大学 岐阜大学生とつくる企業図鑑-2024-」プロジェクト概要
・実施主体 岐阜大学、NPO法人G-net
※岐阜大学社会システム経営学環2024年度前期1年生向け「初年次セミナー」(指導:髙木朗義教授)にて実施
・実施期間 2024年度前期

■本取り組みへのお問い合わせ
NPO法人G-net(担当:掛川、志知)まで