岐阜大学生とつくる企業図鑑-2024-【有限会社大伸】

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岐阜大学生とつくる企業図鑑-2024-【有限会社大伸】

岐阜大学生とつくる企業図鑑-2024-【有限会社大伸】

岐阜大学社会システム経営学環の2024年度1年生31人による「東海ヒトシゴト図鑑学生編集部」から4人が共に挑戦したくなる中小企業を取材!見つけた魅力をご紹介します。

-企業概要-
代表者名:横田 大輔
事業内容:金属加工業(主にステンレス)。アウトドアブランド「サスラヲ」の製造・販売。FRPと呼ばれる防食材の現地工事施工。
業種:メーカー
住所:本社/愛知県愛西市見越町前田125番1
WEB:http://daishin-st.com/
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学生)
会社を親から引き継ぐ際にプレッシャーはありましたか。
また、引き継いで特に難しかったことや気をつけたことはありますか。

大伸:横田社長)
引き継ぐときにプレッシャーは確かにありましたが、元々社長になるつもりで会社に入ったので覚悟はできていました。特に難しかったのは、古くからの従業員に認めてもらうことです。そのため、個人面談を定期的に行い信頼関係を築きました。また、会社の場所を移動するなどの新しいことに挑戦する際には、従業員全員に向けてプレゼンを行い、全員の理解と協力を得ることを心掛けました。


学生)
今後はどのような会社にしてどのような活動を行っていきたいと考えますか。
大伸:横田社長)
会社の規模は意識せず、社員一人ひとりを深く知ることができる少数精鋭の組織を目指しています。また、海外の方々にも手に取っていただける製品を作りたいと考えています。

 

 

学生)
経営学を学ぶきっかけは何ですか。
大伸:横田社長)
リーマンショックで父の会社が倒産しかけ、外部の経験を積む機会がありました。そのときに叔父の会社で経営を学びました。叔父と一緒に会社を成長させ、10人から100人規模に成長させ、人とのつながりが好きだと気づきました。7年後、父の会社に戻り、面談やBBQ会などを通じて従業員との関わりを大切にし、今後のビジョンを説明し、新しい事業も始めていきました。

 

学生)
アウトドアブランドサスラヲを作った理由と、その経緯を教えてください。
大伸:横田社長)
大伸は、3年前からアウトドアブランド“サスラヲ”を立ち上げ、製造・販売をしています。その理由は、世界中でガソリン自動車から電気自動車への移行が進んでいるからです。これにより、自動車部品関連の企業は厳しい状況にあります。自動車を作るのに必要な部品の数が10分の1に減少すると言われているため、自動車の部品ごとに必要な“治具”(部品を固定したり、部品を機会に流すための入れ物)を作る大伸も影響を受けています。そのため、自分たちの技術を活かして新しい挑戦を始めることにしました。


大伸の見学で印象に残ったのは、SNSを積極的に運用していることです。町工場は外から内部が見えにくく、閉鎖的な会社が多いと思っていました。しかし、大伸ではSNSを活用し、工場の仕事内容や自社の強みを発信していました。昔ながらの技術や信念を守りつつ、時代に合わせた経営を行っていたことが、私の町工場に対するイメージを変えました。
従業員が新たな挑戦を行っていることも、大伸の魅力の一つです。SNS運用も従業員の提案で始まり、各自が担当して発信を行っています。B to B取引が主でしたが、新しくB to C事業として「サスラヲ」を展開しています。「サスラヲ」は金属加工の強みを活かしたアウトドアブランドです。このような挑戦を会社全体で行えるのは、社長と従業員間の信頼関係が厚いからです。 
新社長は就任時に各従業員と面談し、変更点があるときは従業員にプレゼンして伝えています。こうした積み重ねで築かれた信頼関係が、時代の流れに合わせて、新しいことに挑戦できる社風を生み出したと感じました。


私は、大伸さんのチャレンジ精神を大切にする姿勢が心に深く残りました。大伸の横田社長は、経営が順調ではない時期に、気持ちが大きく沈んだことが
ありました。その際、社員や家族をどう守るかを最優先に考え、経営を行っていたそうです。しかし、その後、自分のやりたいことをしたいという考えのもと「まずチャレンジすること」という考えに切り替えることで、経営を回復させることができました。このエピソードから、何事にもまずチャレンジしてみることの大切さを学びました。私も大伸さんを見習い、新しいことに次々と挑戦していきたいと考えています。

 
私は、大伸さんが注文が1つでもお客様のために治具をつくっていることが印象に残りました。昔は与えられた図面で治具をつくっていましたが、時代の変化に伴い、今では治具の再現性をより高めるために自分たちで図面を製作できるようになり、お客様のためを第一に考える柔軟性が素晴らしいと思いました。また、一人ひとりの要望に合わせるために、一つひとつ手作業で行っており、そのため丁寧に製品がつくられています。ひとつひとつ手作りなので時間がかかる作業ですが、お客様の欲しいものは個数もそれぞれ違い、形もバラバラです。それでもお客様のためにつくり続けることが、誠実で頼れる会社の大伸さんだけができることだと考えます。私も、大伸さんのように誰かのためを思って行動し、周りに信頼される人になりたいと感じました。


社長と社員のコミュニケーションが良好で、新しいことにも挑戦しやすい環境が整っていると思います。さらに、仕事以外でもBBQなどの交流活動が頻繁に開催されており、社員同士の絆が深まっています。こうした活動を通じて、チーム全体の連携が強まり、職場の雰囲気が一層良くなっていると思います。その結果、社員一人ひとりが主体的に動き、新しい挑戦に対する意欲が高まっていると思います。社長と社員の距離が近いことは、会社全体の活力を生む重要な要素となっています。私は、社長と社員が対等な立場で発言できる場に魅力を感じました。このような風通しの良い職場環境が、新たなビジネスチャンスを生み出す原動力となっていると思います


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岐阜大学生とつくる企業図鑑-2024-特集ページ

■「東海ヒトシゴト図鑑×岐阜大学 岐阜大学生とつくる企業図鑑-2023-」プロジェクト概要
・実施主体 岐阜大学、NPO法人G-net
※岐阜大学社会システム経営学環2024年度前期1年生向け「初年次セミナー」(指導:髙木朗義教授)にて実施
・実施期間 2024年度前期

■本取り組みへのお問い合わせ
NPO法人G-net(担当:掛川、志知)まで