【イベントレポート】ゼミ横断型越境フィールドワーク - 東海ヒトシゴト図鑑

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【イベントレポート】ゼミ横断型越境フィールドワーク

【イベントレポート】ゼミ横断型越境フィールドワーク

愛知県・三重県内の大学ゼミと合同で、1泊2日のフィールドワーク合宿を開催しました。
東海地域で地場の事業を営んでいる経営者やスタッフと直接話せる本企画では、企業訪問や焚き火交流などを実施しました。
普段はなかなかお話しできない社会人や他大学・ゼミの学生と共に語り合いました。

このフィールドワークは大学の先生と意見交換していく中で、以下のポイントを踏まえて企画をしました。
  • 企画のポイント
    • 企業活動の現場にフィールドワークが出来ること
    • 地域に根差したビジネスを展開している企業と交流できること
    • 参加ゼミの重なるテーマである、「企業の社会貢献性」をテーマにした話を聞けること

今年のテーマは「企業の社会貢献性」。
実際の現場や活動を体験しながら、テーマについて考えを深める2日間になりました。


 

  • スケジュール

1日目
・いなべ市の旅する温泉道場へフィールドワーク
・バスで尾鷲市へ移動

・夜はキャンプ場にて、社会人の方と焚き火を囲んでお話し
2日目
・つちからみのれへのフィールドワーク

・企業の方・教員も交えたゼミ混合のグループワーク

  • 企業訪問

| 株式会社 旅する温泉道場
 初めに、いなべ市にある「旅する温泉道場」が運営する温浴施設「あげき温泉」へ伺いました。赤字経営だった公衆浴場をリノベーションして誕生したあげき温泉は、温浴施設としてくつろぎを提供しています。さらに、地域の食堂が移転して併設されたりいなべ市の紹介を大きく掲示した黒板があったりと、地域との関わりを大事にしながら運営されています。
 フィールドワークでは、経営者である宮本さんから企業紹介をお聞きした後、館内を周りました。
その後、あげき温泉の近くの商店街も見にいき、宮本さんから旅する温泉道場がどのように地域の企業と連携していっているかお伺いしました。
 最後には自由時間が設定されたのですが、これはここがくつろいでもらう場所だと体験してもらいたいというスタッフさんの意向で実現されたとのこと。参加者さんは思い思いに施設を満喫していました。

あげき温泉では、サウナで有名なフィンランドまで行き学んだことを施設運営に反映させています。


地域の観光拠点として地域と関わり合って作られています。
施設内にはいなべ市の紹介を展示。この黒板は新入社員が1から作ったそうです。


併設された「AGEKI BASE HOTEL」では、災害時に活用できるようコンテナタイプを採用。
この芝生は、「余白のスペースとして今後活用を模索していきたい」とのこと。

|一般社団法人 つちからみのれ
 尾鷲市に移動した後、もう1つのフィールドワーク先である「つちからみのれ」の説明を聞きました。つちからみのれは、三重県尾鷲市にて多世代にとっての居場所むむむ。というコミュニティを作っています。また、尾鷲の地域の研修受け入れのコーディネート業も行っています。
 「むむむ。」での企画も毎月行う中で、大切にしていることがあるそうです。
①尾鷲の地域資源を使った、多世代の居場所になるような企画をすること
②単にイベントを行うだけでなく、その企画がニュースとなって広く伝わること。
この2点です。イベント自体は参加者が楽しく学び、居心地の良い場所が作れればと考えています。さらにそれがニュースとして新聞やTVに載ることで、より大きなインパクトを出すことが出来たり、本来つちからみのれが発信していきたい意図も伝えることも狙っています。
そのために、どんなニュース性があるのかを工夫しながらプレスリリースを作成していると伺いました。
 2日目にはそんなつちからみのれのプレスリリースづくりを体感するワークも実施。学生たちは、複数の写真からより印象に残るプレスリリースにするために適切な写真を考えました。今後、学生の意見をもとに実際にプレスリリースが作成される予定です。


尾鷲に移動後、「つちからみのれ」についての説明を受けました


「むむむ。」は多世代が交流できる居場所として、誰でも立ち寄れることを大事にしています。
ちなみにこの後、みんなで「むむむ。」を体現するポーズで集合写真を撮りました。


プレスリリース作りの様子。さまざまな写真の中からじっくり考えて選んでいました。

  •  キャンプ場での夕食&焚き火交流

 1日目の締めくくりとして、おわせむかい農園にて、夕食と焚き火を行いました。学生だけでなく、「旅する温泉道場」や「つちからみのれ」の企業の方も、教員の方も、この企画を運営しているG-netのコーディネーターも、みんなで同じ机を囲み夕食をとり、焚き火を囲んでお話しする形式でした。そのため参加した方みんなにとって貴重な機会となりました。


|夕食

夕食は「つちからみのれ」の方々に準備していただきました。屋外の特設会場にはずらっと尾鷲名物が並び、全員で1つの机で夕食をとりました。

普段とは異なる場所でいつもはなかなか関われない人と夕食を一緒に囲む貴重な経験になりました。
右の写真のように、新鮮な刺身など尾鷲だからこそ味わえる食べ物を満喫しました。

| 焚き火

 夕食後、焚き火を囲んだ企業の方との交流会を実施しました。焚き火を囲むことでより1対1でお話しすることができ、人生相談のような深い話にまで発展することもありました。

学生も企業もみんなが同じ焚き火を囲み自由にお話ししていました。
焚き火を囲むという非日常感や1対1で話しやすい形式が、緊張感を和らげ本音で話すことができていました。

 

  • 学生と社会人が混ざったグループワーク

学生、社会人、教員の方も交えたグループワークを行い、テーマの「私と社会貢献」について考えを深めました。それぞれの考えを交流し、模造紙に貼っていきました。その後、全員の前の発表を通して自分自身の考えをアウトプットしていきました。



学生だけではなく、社会人の方と対等な立場でグループワークを行い、より多様な考え方を交流することができました。

  • 〜コラム キャンプ場での宿泊〜

 今回のフィールドワークでは、尾鷲のむかい農園にて食事、むかい農園が運営するキャンプ場ミノレにて宿泊しました。
 キャンプ場で宿泊し、食事や焚き火を一緒に囲むからこそ、ゆったりとした空気の中、企業の方や教員の方とより近い距離で交流することができました。

尾鷲を一望できるロケーションの中、素敵なインスタントハウスに泊まりました!

  • 参加者の声

学生からも企業からも、フィールドワークが1対1で深く話せた経験になった機会となったという声が多くあがりました。

| 学生の声
焚き火では、就活や大学3年でやっていた方がいいことはもちろん、普段の生活の悩みも相談できたので満足した!
企業の方や経営者とお話ししたり、一緒にグループワークをすることで、自分自身を振り返る時間になりこれからのことを深く考えることができると感じた。
些細なことでも社会貢献をしているという事実を知り、生まれ育った地元に貢献したいという気持ちが生まれた。
☆参加してくれた愛知東邦大学の学生さんが、大学のホームページにて記事を掲載してくださいました!
愛知東邦大学の記事はこちら↓
https://www.aichi-toho.ac.jp/archives/51597

| 企業の声
・焚き火では、”座って話す”だけの状況になることで、より深く、たくさんの人とお話しすることができた。
・企業の取り組みをお伝えできた。また焚き火をしたことで、今回のテーマにとらわれない会話をすることができ、生身の状態で学生と話すことができた。

  • 事務局より

  今回は三重県のいなべ市、そして尾鷲という、自然豊かな地域を周ってフィールドワークを行いました。訪問している学生の様子を見ながら、やはり現地現場で体感すること、そして本人にお話が聞けるということの大切さを感じます。文章や写真だけでは伝わらないこと、もう一歩自分だから踏み込めることを大事にして学生たちが変わっていく様子を見ることができました。企業の方々のお話も大変興味深く、地域でビジネスを展開していくことの一端を知ることができる企画だったと思います。
  この2日間をきっかけとして今後の研究や、学習、そしてキャリアに結び付いていってほしいと思いました。
こうした取り組みに興味のある企業様、大学のゼミの方お問い合わせお待ちしております!(NPO法人G-net志知)

  • 参加企業の紹介

| 株式会社 旅する温泉道場

■企業概要
代表者名:代表取締役社長 宮本昌樹
事業内容:温浴施設経営 / 経営コンサルタンティング / レストラン・喫茶店経営 / ホテル等宿泊施設の経営 / 旅行業・旅行業者代理業 / 一般貸切旅客自動車運送事業ほか
WEB:
https://ofurocafe-yumoriza.com/


| 一般社団法人 つちからみのれ

■企業概要
代表者名:代表理事 廣本亮一

事業内容:多世代の居場所「むむむ。」の運営 / 企業研修の受け入れ / インターンシップの受け入れ / 兼業、プロボノ人材と地域企業のマッチング
WEB:

https://www.tsuchimino.com/

■お問い合わせ先

事務局:NPO法人G-net(担当 高橋、志知、掛川)
メール:info@hitoshigoto-zukan.jp
電話:058-263-2162