2025年07月22日(火)
若手が活躍!やりがい満点の建設現場をICT×高い技術で支える
2025年07月22日(火)

■最高ランクの施工管理会社
皆さんは「建設業」とはどのような業種か知っていますか?建設業とは、皆さんの暮らしを支える「道路、水道、ガス、電気などのインフラ整備や住宅や公共施設」など街づくりに貢献する重要な仕事です。そして、須藤建設工業株式会社は建設業のうち「土木」の施工管理(元請け)を担当しています。施工管理とは、現場において「安全・工程・品質・原価」などの4大管理を行い、協力業者(下請け)と共に工事全体を円滑に進める仕事です。

須藤建設工業 会社社屋
公共工事を受注するためには、競争入札での落札が必要です。その入札を有利に進めるにあたって大切なのが「ランク付け」です。公共工事の入札における「ランク制度」とは、発注元である官公庁が建設会社を総合的に評価し、ランクを付ける仕組みのことです。主に、売上や利益、資本力、技術力などが評価項目になります。ランクの区分方法は官公庁によって異なりますが、国土交通省が、A・B・C・Dの4段階に分類しています。愛知県豊田市内で土木工事業を営む135社のうち、Aランク(最高ランク)に位置付けられているのは7社のみであり、須藤建設工業はそのうちの1社です。
■現場仕事からプロジェクト管理者へ
現場仕事と聞くと、「大変そう、危険そう」といったネガティブなイメージを持つ人もいるかもしれません。しかし、施工管理の在り方は時代とともに変化しています。国土交通省では、建設現場の生産性向上の取組として、ICT施工や、設計・施工におけるデジタル技術の積極的な活用などを呼びかける「i-Construction」を提言しています。この「i」にはさまざまな意味が込められており、その1つがICT(Information and Communication Technology)の頭文字です。ICTとは、情報の収集・処理・保存・伝達を行うための技術の総称で、さまざまな分野で情報のやり取りや管理を効率化しています。
須藤建設工業は若手社員が主体となってICTの導入のプロジェクトを進めています。例えば、ドローンを飛ばし、上空から現場を撮影した後、パソコン上で3D化の処理を行い、現場情報をデータで管理するなど、積極的に活用しています。これにより、以前は、測量が必要な場合、その都度現場に出向いて作業をしていましたが、現場に出向かずともパソコン上で必要な情報の確認ができるようになりました。それに伴って、天候に左右されない現場管理が可能となり、業務が効率化されたことから、工事の品質向上にもつながりました。
実際に現場で飛ばしているドローン
導入してからはまだ日が浅く、すべての現場では十分に活用できていないのが現状ですが、よりスムーズな現場づくりを目指して、さまざまな課題に向き合っているそうです。ICT施工導入によって、今後、施工管理は、現場に出る仕事から、デスクワークによって工事全体の進行を管理するプロジェクト管理者と呼ばれる仕事になる—そんな未来を想像することができました。
■業務のやりがいと、地域への貢献
須藤建設工業で働く従業員のみなさんは、日々の業務でいろいろなやりがいを感じています。たとえば、工事現場が順調に進行しているときや、現場の難所やメインとなるところを終えたとき。他にも、道路工事を終えて道をきれいに舗装し終えた時にかけてもらう住民からの「ありがとう」などの誉め言葉がやりがいにつながっているそうです。
施工管理業務は大きな責任を伴い、困難なことも多くありますが、自分たちが手がけた橋や道路を通るたびに苦労や完成の喜びがよみがえる――そのようなやりがいを糧に、従業員の皆さんは日々現場に立っています。
須藤建設工業は、施工管理の仕事だけでなく、地域への貢献活動も行っています。たとえば、災害が起きた時には自衛隊よりも早く現場に駆け付け、道路復旧を行う災害復旧活動や、雪が降った際、道路が凍結してしまわないように凍結防止剤を散布する雪氷作業、道路で車にひかれて死んでしまっている動物を交通の支障にならないように処理する活動も行っています。このような業務で、日常の当たり前を守り、街を縁の下から支えています。
<企画概要>
とよた市みんなの人事部×名城大学経済学部×東海ヒトシゴト図鑑
学生が企業の“戦略”に迫る、実践的フィールドワークプログラム
本記事は名城大学経済学部の「社会フィールドワークI・II」の受講生が取材・記事執筆を行いました!
学生の視点で産業構造や事業の強みを分析し、魅力を深掘りした内容になっています。
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