【開催レポート】ローカルアントレプレナーシップの最先端を知る! 〜地域企業をファーストキャリアに選んだ”ローカルルーキー”の職業観を教えてください〜 - 東海ヒトシゴト図鑑

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【開催レポート】ローカルアントレプレナーシップの最先端を知る! 〜地域企業をファーストキャリアに選んだ”ローカルルーキー”の職業観を教えてください〜

【開催レポート】ローカルアントレプレナーシップの最先端を知る! 〜地域企業をファーストキャリアに選んだ”ローカルルーキー”の職業観を教えてください〜

2024年2月23日(金)に、ナゴノキャンパスにて、NAGOYA CONNÉCTが行われました。
東海ヒトシゴト図鑑からは、「ローカルアントレプレナーシップの最先端を知る!〜地域企業をファーストキャリアに選んだ”ローカルルーキー”の職業観を教えてください〜」と題し、
新卒でローカル企業を選んだ3名の方からお話を伺いました。

当日は、お題に対してコメントを記載する「大喜利」式で実施。
入社前に見ていた中小企業で働くことのイメージと、実際にやってみることで感じていることのギャップなど盛り沢山の内容を伺えました。 

増田 悠作 氏 (Yusaku MASUDA)/株式会社エネファント
2020年名城大学都市情報学部卒。電気の地産地消を目指し、電気を電気そのものではなくサービスとして届けているローカルベンチャーにて新規事業を担当し、多治見市の地域活性のため奮闘。その経験を評価され「ルーキーオブザイヤー2024 in LOCAL」ファイナリストに選出。
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浅野 帆乃香 氏(Honoka ASANO)/飛騨五木株式会社
2022年名古屋学芸大学卒。大学ではデザインプロデュースコースを選択。飛騨の森の再生を目指すため、川上から川下まで木を使った事業を行っている地域商社。KAKAMIGAHARA PARK BRIDGEという子供の遊び場の運営をしている。約1年間のインターンを経て入社。各務原にある遊び場施設の運営管理とデザイン業務の2軸で日々奮闘中。
▷浅野さんの紹介記事はこちら

大林 亜美 氏(Ami OBAYASHI)/株式会社濃飛葬祭
2016年名城大学農学部卒。美濃加茂の葬儀社にて式典課、事業開発課、人事課を経験したのち、産休・育休を経て復帰。現在は事務課で「不安を安心に変える」というミッションを実現するため「自分にできることはなんでもやる」と決め、日々の業務に向き合っている。
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■モデレーター
田中 勲 氏 (Isao TANAKA)/G-net理事 | 国家資格キャリアコンサルタント、FBAAファミリービジネスアドバイザー資格認定証保持者
2007年岐阜大学工学部卒。2012年11月よりG-net職員に。大学生向けに就活セミナーやキャリア面談を実施しつつ、地域の中小企業向けに社外人事部として採用戦略の設計や大学生との接点づくり、イベントを通じた採用力アップなどで関わっている。2020年9月に株式会社人と土を起業し、地域企業へより専門的な採用・組織開発コンサルタントを行う

 

Q1:なぜ敢えて地域中小企業を新卒入社で選んだのでしょうか?


大林:偶然社長と出会ったというのが大きな理由です。
農学部卒業なので食品系大手を志望することが多い中で、
自分も大手に行くつもりでした。でも就活をする中で思ったようには行かず。偶然参加したイベントで濃飛葬祭の社長に出会いました。戦略的に選んだわけではないです。実際にお話を聞いたり選考を受ける中で社長との距離の近さや社員同士の仲の良さが魅力だなと感じ、入社を決めました。

増田:ビビっと来たからですね(笑)僕も最初から中小企業に入ろうと思っていたわけではありませんでした。
新設された校舎の初めての学祭で、自分たちの発案でゲストを呼んだイベント企画などを行いました。「自分たちで考えたことを実際に形に出来るんだ!」という感覚があり、何か面白いことをこれからもやっていきたいなという感覚がありました。「地域」というキーワードにも興味があったので、地域のために出来ることと考えて市役所や保険会社なんかも見ていました。エネファントは、就活イベントで社長と出会って、エネルギーを通じて多治見を面白くしたいという社長の思いに惹かれましたし、実際にこの人ならやりそう!という感覚があって思い切って行ってみました。


浅野:
飛騨五木が自分にぴったりだと思ったからです!
大学ではデザインプロデュースを学んでいました。地域や人の中で課題があるモノをデザインの力で解決するために、企画を0から考えるたり、子供と関わりたいという思いがあったのでその思いが叶えられそうなところを探していました。偶然先生の紹介で飛騨五木を知り、1年間インターンをしながら関わったことで、やれることの幅広さへの面白みと、自分の力を活かせそうだなと感じ飛騨五木に決めました。デザインはどんな企業でも必要になるので就職する際の幅がとても広いです。自分が何に向いているか見つけづらいので飛騨五木と出会えてよかったです。

田中:3人とも偶然と言いつつ「何かに出会った」ということですね。スキル専門・条件面のマッチングで選ぶのではなく、業界業種を選んで、会社を選んでいくという選び方ではなく「出会った」縁が今に繋がっているようです。

 

Q2:入社して楽しいことは?

 

大林:人の役に立ちたいと思うタイプなので、誰かの「ありがとう」はお客様からでも、社員からでも嬉しいなと思います。中小企業は誰がやるか決まっていない仕事が沢山あるので、その分やれる幅は広いです。誰かのありがとうのために動いて、自分の経験値を増やすが次に自分が出来る領域を広げていくことに繋がるので、どんどん自分で声をあげて進めていけることが楽しいです。

増田:自分がやりたいことが出来ることですかね。目標の数字は決まっていてもやり方が決まっていないので自分に合った方法で取り組めるという面白さがあるなと思います。僕は営業ですが、絶対にこの方法でやりなさい!というマニュアルが無いので、自分が得意かも!と思ったやり方で進めています。例えば電話掛けで営業するのではなく、自分なりでお客様にとってお得情報が詰まった新聞を発行してそれを配布するついでに世間話をする中で、やりたいことを聞いて来たり、みたいなやり方を取り入れているときもありました。突撃訪問が苦じゃないタイプなので出来たんだと思います。

浅野:体当たりできることですかね(笑)私は一年目から店舗の管理者を任されています。自分が責任者というプレッシャーもありますが、信頼されて立場を与えてもらっていると思うのでやる気も上がります。自分でどんな企画をやるか決めたり、お客様への対応方法を考えられるので、人の所為にせずに自信をもって取り組むことが出来るなと思います。

田中:決まっていないことが多い分、自由度高く動けることが、「自分らしく働く」ことに繋がっているのかもしれませんね。決まっている方が動きやすい人もいると思うので相性もあるかもしれませんが、自分の強みが発揮できる環境を模索していくことも大事ですね。

 

Q3:1年目を一言であらわすと?

 

大林:一言「暗黒時代」(笑)しかも6年目くらいまでずっと暗黒時代でした(笑)
会社への不平不満ばかりでしたね。入社の時にいいなと思っていた「社長との距離」はそんなに近くないし、社員も77名いるので当たり前に階層はあります。社長の思いを素直に実行している人もいれば、社長の思いに共感していない現場の人もいる。現場の方の不平不満に自分もどっぷり浸かってしまっていました。

田中:濃飛葬祭は当時ちょうど採用の方法を変えるタイミングで、社長の思いを具現化するようなミギウデ人材を採用しようとなって大林さんが入社したのですが、まだまだ社内には会社を変えてやろうという気持ちを持って入社する人はいなかったし、会社を変えようという目線を持っている人は少なかったですよね。

葬儀のことをやっている会社なんだから、葬儀の事をする会社であって、それ以外は仕事じゃないよ、という現場に染まっていました。暗黒時代を抜けたのは最近ですね。自分が変わりたいと思ったきっかけがあって、その時に手を差し伸べてくれた上司がいました。そこからサポートしてくれた方への感謝を持つようになりました。一年目はとにかく速く活躍しなきゃいけないと思っていたけど、いつでも頑張っていいんだと思えるようになりました。今考えると恥ずかしい事も沢山してきたので、今更見栄を張ることもないなと思ってのびのび進めています。


浅野:一言「
社員どこ…?」
飛騨五木は本社が高山で、拠点も複数あるので社員同士のコミュニケーションはチャットベースがほとんどです。私が責任者の施設には自分以外に社員がいないですし、どうしたら良い?が聞けないことへの戸惑いは最初かなりありました。休みもシフト制なので会うことは月一の全体会議くらいです。なので社員どこ…?ってなっていました(笑)
二年目になって、社員ほんとにいるんだな、みんな働いているんだなとわかりました(笑)全体会議ではよりみんなが何をしているか聞きたいですし、自分も報告できるものを作りたい!とモチベーションもあがりました。

増田:一言「謝」
感謝ではなく「謝罪」の「謝」です(笑)めちゃくちゃ謝りに行きましたし、上司にも社長にも、めちゃくちゃ一緒に謝りに行ってもらいました。なにも知らずに行って怒られたり、マナーがなっていなかったり。
その経験があったので、「強くなれた」なと思います。切り替えが出来るようになりました。怒られているのは、自分のことが嫌いだからではなく、お客様が自分を育ててくれている感覚です。怒られるのを恐れず行けるようになりました。

田中:先ほどの自由度が高いこととも通じますが、挑戦できる機会や回数が中小企業だと必然的に多いのかもしれないですね。最近「質的負荷が高いと成長する」という話があります。全部丸投げではなく、会社が目指したいことややりたいことを理解したうえで、自由に新しいことを企画してみる、自分なりに実行してみる、という質の高い負荷が皆さんの経験値向上を促しているんだろうと思います。

 

 

Q4:これからどんな挑戦をしたいと思っていますか?


大林:「一緒に働きたいと思える人になる」
自分が何かをしたいというよりも、誰かと一緒に働くのが好きだという特徴があります。なので私自身もそう思われるようにありたいなと思っています。そのために、頼まれごとは断らない、を実践しています。自分が自分の強みを活かして仕事をするのがいいなと思っているので、そのためにまず素直に自分の強みを受け止めることをしていきたいなと思っています。自分が自分らしくいられる状態を作っていきたいですね。

浅野:「なんでもやってみる」
引き続きこれだなと思っています。いまちょこちょこKAKAMIGAHARA PARK BRIDGEで何かやってみたいというお話しが出てきています。そうしたご依頼に対して単に箱貸しではなく、その人にとって何が良いかを考えられるプロデューサーになりたいなと思っています。

増田:「誰かとやってみたい」
今まで自分がやりたいことを一人でやっていたなと思っていて。これはからは誰かを巻き込んで働きかけられるようになっていきたいなと思っています。
あとは、お客様をお客様、ではなく、一緒にチームになるようなことが出来ると良いなと思っています。

田中:中小企業はサービスが均質化されていない・整っていないからこそ、自分自身の良さで勝負できるのが中小企業かもしれないですね。改善できる課題が沢山あったり、これこう変えたいな!と思ったことに対して立場をこえて関わりやすいのが小さな企業の良さでもあるので、人間力を磨いていく・経験値を積むうえではとても良いフィールドですね。

 

 

まとめ

中小企業ならではのキャリアとは…?
・仕事の余白が多いので、手を上げたい・主体的に働きたい人に向いている
・企業側も社員がやってみたいことを拾ってあげる・活躍の場を柔軟に広げてあげられることが出来る現場でもあるはず
・若者側は中小企業に落ちている課題を、「課題」と認識して、自分が気になる課題を自分事として取り組むことが、自分のキャリアになっていくのではないか