三星毛糸
株式会社
ダイバーシティ&サステナビリティを支えるプロフェッショナル
私たちはこんな会社です
■我が社の事業をご紹介
当社は綿の艶つけ業として1887年に創業しました。 染色・整理加工への拡大、紡績への展開と生地の企画・製造への変革など、時代の変化に合わせて、事業もグループ会社含めて進化してきました。 2023年現在は、衣料向け繊維素材(織物、編物)の企画・製造、自社ブランド事業の展開をしています。
原料がもともと持っている特長を最大限に引き出し、糸から創意工夫をこらして織り/編み上げて生地へと形にします。 生地は織り方、編み方、素材の組み合わせはもちろん、様々な加工によって風合いが変わります。 お客様が求めるものをいかに高品質にかつ無駄なくつくるかを追い求めつつ、つくるだけではなく情報発信もし、素材に触れる機会や、そこで生まれる出会いを繋いでいくために新しいことをやると意思決定し、行動していくスピード感のある会社です。
■我が社のモットー
尾州(愛知〜岐阜にまたがる尾張地方)での伝統的な繊維産業は1990年代をピークに衰退していきました。その背景にはグローバル化が進んだことで安価な海外製品が市場を席巻したことがあげられますが、その後も尾州は過去の栄光を放棄せず、その高品質な技術と伝統を維持し続けています。私達は海外製品を中心とするファストファッションにはない丁寧に手作業で作られている伝統産業を、同業同士で競争するのではなく、尾州にしかない「本質的な価値」をどう共創できるかを大切にしています。例えば、当社社員を他社に派遣することでの「ソフト的技術継承」や、他社の使用しなくなった古い機械を買い取ることでの「ハード的技術継承」をすることで、今まで守られ築き上げられてきた技術を継承し、地域全体で循環させています。
■我が社の強み そして課題
私達の現場は高度な伝統を守るモノづくりの部隊と、新しいものを作っていくベンチャー部隊の「未来創造室」、さらにその両部隊を支えるビジネスサポート部隊に分かれています。
伝統と革新、そしてそれを陰から支えるバックオフィス部隊が揃っているからこそ、自分の仕事に責任をもってやっている人が多いのかもしれません。
しかし、私たちは自社だけが良ければいいとは思っていません。三星が事業を行うためには産地全体の連携が必要不可欠ですし、アパレル産業自体が縮小してしまった先に尾州産地だけ活気があるという構造も成り立たないと考えています。だからこそ自分たちは「どうできる?」ということを考え行動しています。
そして地域を巻き込んでいくことも私達の強味です。 自社にとってすぐには利益に繋がらなくとも、自社を活用しそこで人が集い出会うことで生まれていく機会が、のちの地域活性化に繋がってほしいと思っています。様々な人や企業、団体が繋がることが多様性の連帯にも繋がり、新たな価値が生まれると信じています。
この考え方には、現5代目社長 岩田真吾の存在が大きくあります。
外への発信力で周りを巻き込み、新しい価値を生み出そうとする、社内から見てもキラキラした存在です。「守るために新しいことをする。」その考えをしっかり外に発信しながら行動しているのが社長です。
一方で、守るために守れる人を育てていかなければいけないとも思っています。この使命感を持っているのが現場のプロフェッショナルです。
【現場のプロフェッショナルは使命感を持って何をしているんでしょうか?】
未来に進む思考と伝統を守る思考は一見すると正反対にも見え、時にはギャップが産まれることもありますが、それでも、5年、10年を見据えて全員が行動し変えていく必要があります。また、準備ができるのを待たずに先に進むこともあり、変化に対して前向きに、スピード感を持って取り組まなければいけないことも多いです。全員が目の前に何かしらの仕事を抱えている状況で、常に未来を見続けて動くというのはまだまだ課題があると思っています。
私たちが挑戦していることを紹介します
■ひつじサミット尾州での挑戦
「ひつじサミット尾州」という*クラフトツーリズム・イベントを2021年から開催しています。
「着れる、食べれる、楽しめる!ひつじと紡ぐサステナブルエンターテインメント」というコンセプトを掲げ、産業観光、地域共創(多様性)、持続可能性、事業承継、担い手育成を目的としてイベントをPRしています。
本イベントはウールの持続可能性を伝えるだけでなく、産業観光を通して使い手と作り手を繋ぎ、地域も一体となることで尾州という地域全体を盛り上げることを目的としています。
コロナ禍が直撃した繊維ファッション産業を振り返ると、ただ生地や洋服を作って卸・商社やアパレル企業に売っているだけではサステナブルな経営はできないと考えています。「産地」や「産業」という枠組みで、未来視点でビジョンを描くことができれば、新しい評価軸で挑戦できる=成長できるんじゃないか?そんな考えを当社社長岩田が言葉にしたことで賛同者が増え、企業同士が協業しようとアトツギ11人を発起人として企画が始動しました。
発起人は皆イベントを主催した経験がありませんでした。それでもできることを持ち寄ることにより、決してスムーズに進まなくとも、そのプロセス自体が財産となりました。少しくらい失敗したとしても、そこから経験と知識を得ることができました。
自分たちで考え、決め、動くことで機動力が高くなり、日々変わるコロナ情勢をはじめとする外的要因に対しても柔軟に対応できました。また、発起人が直接伝えることで協力者が増えました。
先を見据えてのイベントを創り上げることは、決して楽な道ではありませんでしたが、3年間イベントを継続する中で点ではなく面で拡がってきた確かな繋がりができてきました。
人と人との繋がりのなかで、お金の価値だけでは測れない「ありがとう」の数が新しい価値になる、そんな仕組みを自社だけでなく地域で作っていけたら…岩田の想いが拡がった挑戦の形が、このひつじサミット尾州には込められています。
*一社単位で別々に開催するのではなく、産地(産業の集積地)単位で結集し、共通のテーマを持って開催するイベントのこと
■TAKIBI&Co.での挑戦
中部エリアから世界展開するベンチャー企業の創出、地域に根づいた企業とベンチャーの共創、企業内スタートアップ/アトツギベンチャーの促進を目的に、「想いに火をつけろ!」を合言葉としてアトツギ×スタートアップ共創基地 TAKIBI & Co.を立ち上げました。
焚き火を囲んで、起業家や事業に悩みを持つ経営者、リーダー層の社員や新人も混じり合いながら意見交換や交流できるイベントを定期的に開催しています。トークセッションやピッチバトルなども行い、学びを得ながら中長期的なともだちができることを目的にしています。業界や立場の異なる人たちが集まった場だからこその気づきや実りが多い会となっています。
与えることは与えられること。お互い与え合う姿勢が、お互いをいずれ助けることとなる。助け合うことは共創に繋がり、協業に繋がっていく。岩田の想いを更に未来へ繋げる挑戦です。
■未来創造室長 今野さんからもご紹介!
一人一人がプロフェッショナルとして、日々挑戦
モノづくりの現場においては、糸と向き合うことがルーティンワークです。何時間どころか何日もかかる一連の細かい作業は、一瞬たりとも気が抜けません。モノづくり部隊はこの職人技である伝統産業を守り続けることに挑戦しています。
また、古き良きものを守るためにも「とにかくやる。やってみて検証。失敗してもOK!」の姿勢で新規事業を担当する「未来創造室」があります。このチームは新しいことを取り入れ展開する挑戦をしています。 それぞれが適材適所で挑戦できる場がある。それぞれの役割を全うする。それは違う部門同士、お互いを尊敬し合っているからこそできることだと思います。この環境そのものが挑戦とも言えます。
未来を切り拓く、攻めの挑戦
正直なところ、古き良き部分と時代に合わせた新しい部分が混在している組織はまだまだ整っていない部分が多いです。整っていない部分があるからこそ、より良くするために工夫する。変える必要性があれば、リスクも折り込みながら急速に変化する。5年、10年を見据えて、未来を思い描きながら、このスピード感のある変化をどう楽しめるか。守るだけでは守れない攻めの挑戦が当社には必須です。
企業概要
- 代表者名
- 岩田 真吾
- 従業員数
- 20名
- 資本金
- 20,000,000円
- 事業内容
- 衣料向け繊維素材(織物、編物)の企画・製造
自社ブランド事業の展開 - 業種
- メーカー
- エリア別カテゴリ
- 岐阜/岐阜地域
- 業種別カテゴリ
- 製造業
- WEB
- http://mitsu-boshi.jp/
- 住所
- 岐阜県羽島市正木町不破一色字堤外898
- アクセス
- 名鉄竹鼻線不破一色駅より徒歩約5分
温故知新 ~毛織物産地尾州 製織業界の経(たて)と緯(よこ)を紡ぐ~