岐阜大学生とつくる企業図鑑-2024-【トリイ株式会社】

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岐阜大学生とつくる企業図鑑-2024-【トリイ株式会社】

岐阜大学生とつくる企業図鑑-2024-【トリイ株式会社】

岐阜大学社会システム経営学環の2024年度1年生31人による「東海ヒトシゴト図鑑学生編集部」から4人が共に挑戦したくなる中小企業を取材!見つけた魅力をご紹介します。

-企業概要-
代表者名:鳥居 宏臣
事業内容:
染料・樹脂の販売、工業用薬品・医薬品の販売、食品添加物・食品素材・調味料の販売、ボイラーの販売・修理及び清掃、養鰻用飼料・薬品・資材の販売、環境分析・関連薬品機器の販売
業種:卸売業
住所:愛知県西尾市一色町味浜江向36番地
WEB:http://www.e-torii.co.jp/index.html
訪問企業をより詳しく知りたい方は写真をクリック!

学生)
トリイの現状や展望を教えてください。
トリイ:鳥居社長)
現在、トリイでは組織づくりのため、属人化している業務を標準化し、それぞれの事業部が独立した会社としてまわるような仕組みづくりを目指しています。そのために業務の標準化に力を入れています。
また、3つの大きな事業を行っていますが、製品開発の面では、お客様が困っているものに対して、他の事業とも連携して解決することに力を入れています。それぞれの事業での知識を生かして新しいことを試してみることで、技術の応用が生まれるのではないかと考えています。


学生)
これから目指す姿は?
トリイ:鳥居社長)
当社では、社長不在でもスムーズに運営できる体制を整えています。
まず、従業員それぞれ属人的だった営業方法を標準化することで、効率的かつ一貫した営業活動を実現することを目指しています。そうすると、「化学」「環境」「食品」の三分野に分けて、それぞれを3人の専門チームで管理し、専門知識を活かした効果的な業務遂行が可能です。さらに、常に新しい需要やビジネスチャンスを見つけるための体制を整えており、柔軟かつ迅速に対応できる企業文化を築くための試行錯誤をしており、それによって、継続的な成長と発展を目指しています。


学生)
フラワーパレットなどの切り花染色事業に関するこれからの構想を教えてください。
トリイ:鳥居社長)
現在、若者間で流行っている「推し活」に着目し、そこに大きなビジネスチャンスを見出しています。例えば、フラワースタンドなど、「推し」色に染色した花を贈るサービスなどを事業化しようと考えています。
その他にも、染色した花びらの色でお腹の赤ちゃんの性別を明らかにするサプライズ「ジェンダーリビールフラワー」や、結婚式での演出など、さまざまな分野での展開を考えています。


学生)
最近、新しいメンバーが2名入社したとお聞きしましたが、社内にどんな変化がありましたか?
トリイ:鳥居社長)
2名の入社した社員は、まずは本格的に入社する前に、お試しで週に1回程度オンラインを中心に兼業しながら、一定期間共に事業運営に取り組む「お試し転職」を経て、入社をした2名となります。お試しでまずは会社理解を深めてもらったことや雰囲気などを知ってもらったことは、どちらにとっても良い影響がありましたし、モチベーション高く主体的に自分から積極的に動いたり提案してくれることで、事業がどんどん推進しています。
また、現在も引き続き別のお仕事と兼業しながら、自身の目標をもって働いている社員もいるため、お互いにとってトリイでの仕事が良い影響になるように心がけています。
今後の目標としては、現在6名の社員で協力している3つの事業を、3名ずつで構成し、新たな組織体制を作っていきたいです。


私は、トリイに企業訪問をさせていただき、多くのことを学ぶ機会を得ました。
その中でも特に印象に残っているのは、他者への配慮の姿勢、すなわち他者への歩み寄りの大切さです。トリイでは、世間での困りごとに目を向け、ノウハウを生かして解決策を考え出そうとしています。例えば、お客さんが適切に製品を使えるように、製品の説明方法にまでお客さんや関わる人を意識して工夫されています。
さらに、企業内の人間関係にも最大限の配慮が見られました。仕事がうまく回らなかったときには、業務を再分配して負担を均等にするなど、チーム全体で協力し合う姿勢を大事にされているそうです。このように、トリイでは他者を尊重し、寄り添う文化が根付いていることがよくわかりました。
私も、今回の訪問で学んだことを活かし、これからの学生生活や将来のキャリアにおいても、相手目線で行動し、共感を持って取り組む姿勢を大切にしたいと思います。

トリイでは、繋がりを大切にし、社会的貢献と次世代育成に積極的に取り組んでいます。
コロナ禍でアルコールが不足していた際には、優先的に小中学校へ寄付を行い、地域社会の安全と健康を支援するなど、地域との強い絆を築いていました。
さらに、インターン生を積極的に受け入れ、彼らに実践的な経験と専門知識を提供していたことが印象的でした。インターン生は、実際の業務を通じてスキルを磨くことができるだけでなく、インターン生同士のネットワークを築く機会も得られ、さらには貴重な経験と人脈を得て、将来のキャリアに役立てることができます。
トリイでは、インターン生からのフィードバックやニーズを大切にしたいと思っており、彼らの意見を取り入れることで、業務改善や新しいビジネスチャンスの創出に活かしていきたいと考えているそうです。学生たちの新鮮な視点や斬新なアイデアが、企業の成長に大きく寄与していることは、同じ学生として大変嬉しく感じました。
このように、トリイは地域社会や次世代との繋がりを重視し、それを基盤にさらなる発展を目指しています。

トリイの「化学」「環境」「食品」という異なる分野にまたがる化学の知識やノウハウは、他社にはない大きな利点だと思いました。なぜなら、これらの分野の化学には共通の基盤があり、顧客が抱える様々な課題に対して、総合的なアプローチが可能だからです。
化学の基礎原理を理解していると、環境汚染の防止や食品の安全性向上につながる新しい製品やプロセスを開発することが可能です。例えば、水をキレイにするための薬品のみの販売ではなく、装置と薬品を組み合わせることで、総合的なソリューション提案を行いワンストップにて顧客の問題を解決するなどをしています。
このように、化学の知識やノウハウを駆使することで、顧客のニーズに的確に応え、革新的な解決策を提供することができることが魅力と感じました。

訪問を通じて、まず何よりも鳥居社長が非常に仕事熱心だと感じました。鳥居社長は、社長に就任した際、周りの誰よりも知識を深め、お客さんへの訪問活動を行い、売上を上げることで実力をつけていかれたそうです。
今回、切り花染色事業の担当者の方も同席していたのですが、推し活などをテーマにした新しい事業の展開を考えていることを教えてくれました。そこで、鳥居社長は、私たちのグループの中で最も推し活に詳しいメンバーに、積極的に多くの質問をされていました。
また、その場で分からない単語が出てきた際には、即座に検索し、SNSをフォローするなど、私たち学生の話を時間ギリギリまで熱心に聞いてくださったことが印象的でした。
鳥居社長は常に社員の成長を促す環境を整え、積極的に支援することを意識されていました。
社長の目標は、数年後には社長自身がタッチしなくても会社が社員によって自律的に円滑に回るようにすることです。このように、会社の事業推進や人材育成に対する熱心な取り組み姿勢には非常に魅力を感じました。


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岐阜大学生とつくる企業図鑑-2024-特集ページ

■「東海ヒトシゴト図鑑×岐阜大学 岐阜大学生とつくる企業図鑑-2024-」プロジェクト概要
・実施主体 岐阜大学、NPO法人G-net
※岐阜大学社会システム経営学環2024年度前期1年生向け「初年次セミナー」(指導:髙木朗義教授)にて実施
・実施期間 2024年度前期

■本取り組みへのお問い合わせ
NPO法人G-net(担当:掛川、志知)まで