岐阜大学生とつくる企業図鑑-2023-【昭和造園土木株式会社】 - 東海ヒトシゴト図鑑

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岐阜大学生とつくる企業図鑑-2023-【昭和造園土木株式会社】

岐阜大学生とつくる企業図鑑-2023-【昭和造園土木株式会社】

岐阜大学社会システム経営学環の2023年度1年生32人による「東海ヒトシゴト図鑑学生編集部」から4人が共に挑戦したくなる中小企業を取材!見つけた魅力をご紹介します。

-企業概要-
代表者名:代表取締役社長 日比 真一
事業内容:植栽工事、外構工事 、環境保全工事の設計・施工・コンサルティング
業種:建設業
住所:岐阜市雛倉794番地の1
WEB:https://www.showa-con.co.jp/zoen/company.html
訪問企業をより詳しく知りたい方は写真をクリック!

 

学生)
なぜ昭和造園土木株式会社を設立したのですか
昭和造園土木:日比社長

中国と国交正常化がされた頃(1972年)、のちの初代昭和造園土木社長が仕事で中国やインドに訪れることがあり、当時は外国への土のついたものの移動が可能だったため、趣味で収集していた原生のランをたくさん持って帰ってきていました。そうしているうちに原生ランの数が数百点まで増えていき、それらを管理するために設立されたそうです。


学生)
会社の強みは何ですか。
昭和造園土木:諏訪さん

会社の強みの一つは社員それぞれが個性を発揮しやすい環境であることです。そのような環境をつくるために「会社のルールを決めすぎないこと」を大切にしています。造園の際に、最終的な木や石の配置を職人さんに委ねることで、その職人さんの個性が詰まった造園ができます。ルールを緩和することで、決められたことをやるのではなく自ら考えるようになったり、意見が出しやすくなったりして個性を発揮しやすい環境ができています。


学生) 

地域と協力して行っていることはありますか。
昭和造園土木:諏訪さん
管理、運営している公園でのイベントを行っています。オータムフェスタや自衛隊の演奏会、園芸技術の講義まで幅広く行うことで地域住民の方との交流をしています。また私たちが管理している百年公園は、公園のある関市に直接訴えかけ、川の決壊などの災害時に避難場所として使えるようにし、市の防災においても役立っています。


学生)

日比社長や社員の皆さんの業務に対する原動力は何ですか。
昭和造園土木:日比社長
私たちは、顧客のみなさんから「困ったときに頼りになる会社」を目指してきました。造園業というのは建設業の中でも特殊で、植物に関する様々な知識を用いて空間を創り進めていきます。その過程で、私たちは場所に合った空間をどうやって創造したら良いのかを学ばせてもらっています。そのような学びを身につけて創り上げた空間を、顧客のみなさんに満足して頂いたり喜ばれたりすることが我が社の原動力となっています。

 

 

 

 

 

 

 

昭和造園土木さんの仕事は造園工事・指定管理・維持管理・環境関連商品といった4つが中心となっており、公園の指定管理の仕事を通して地域との連携にも力を入れています。造園会社が指定管理をすることは一般的ですが昭和造園土木株式会社さんほど密接に地域と関わっている企業は少ないです。具体的には、管理施設である公園でイベントを開く、関市や瑞穂市と協定を結んで、管理している公園に何が欲しいのかを自治体に聞き公園を避難場所に使えるように掛け合う、子会社で柿の加工品を生産・販売することで瑞穂市の柿農家の後継者不足問題解消に貢献するなど造園会社が普通やらないことにも積極的に介入しています。

このように管理の仕事をするだけでなく、管理している場所やその周りも盛り上げていこうとする姿勢が非常に魅力的だと思いました。また、このような姿勢が地域につながりや信頼を生み、困ったときに頼ってもらえるという会社の強みにつながっているのだろうと感じました。

 


 

 

 

 

私が昭和造園土木さんに訪問して最も印象的だったところは、アットホームな社風で社員の方がとてもフレンドリーなところです。社員の方が一人一人言いたいことを我慢せずに納得できるような意見を気軽に言うことができる雰囲気で、新たな考え方や多くの視点に気付くことができるそうです。インタビューの時も、社員の方の笑顔が絶えず、部下と上司という関係でも言いたいことを言い合える様子で私自身もとても楽しんで取材に取り組むことができました。

また、昭和造園土木さん自身を一言で表すと「自由な会社」ということで、個人の意見を尊重しやりたいことができる会社であるため、これからさらに事業の幅が広がっていくのではないかと感じました。姿・形を選びながらデザインしていることから自由度が高いといわれる造園業を昭和造園土木さんが続けていけるのはこのような「自由な会社」であるからだと実感しました。

 

 

 

 

 

「地元企業」と聞くと、限られた地域の中で定例的な業務をこなすイメージを持っていました。しかし、昭和造園土木さんでは樹木医などの幅広い専門知識を持った従業員の方を中心として、地元の方の意見を聞き入れながら様々な新規製品、技術などを生み出しています。

また、造園に留まらず、維持管理している施設を地元の方の避難場所として利用してもらうなど柔軟な活動もしています。造園に対する深い理解やこだわりを持ちながらも造園会社という形にとらわれることなく活動を行う姿は「地元企業」としてあるべき姿だと感じました。

 

 

 

 

 

 

昭和造園土木さんの基本理念である「困ったときに頼りになる会社」、それを支えるのは幅広くサポートする事業内容と、日比社長の顧客に対する思いだと考えます。個人邸や公共施設の空間づくりはもちろん、景観へのプラスαを与える環境関連商品の開発や既存の空間の維持管理など、実に多くの事業にチャレンジをすることで、庭づくりだけでなく、顧客にも緑を使った空間作りを推進することや、地域貢献に繋がっています。

また、日比社長の「余剰に儲けてはいけない。私たちは顧客の要望に応え、満足してもらうことを一番重要としている。」という話や、空間をつくる過程でどのような景観にしたら顧客は満足してくれるのかを「学ばせてもらっている」という姿勢で業務に取り組んでいます。その姿から企業としてさらに成長し、顧客や地域に対してより頼りになれる会社になろうという気概が垣間見えました。私も、自分の中で何か一つ核となる理念を掲げてそれに向かって動き出すことができる人間になりたいと感じました。

 

 


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■「東海ヒトシゴト図鑑×岐阜大学 岐阜大学生とつくる企業図鑑-2023-」プロジェクト概要
・実施主体 岐阜大学、NPO法人G-net
※岐阜大学社会システム経営学環2023年度前期1年生向け「初年次セミナー」(指導:髙木朗義教授)にて実施
・実施期間 2023年度前期

■本取り組みへのお問い合わせ
NPO法人G-net(担当:掛川、志知)まで