2023年07月19日(水)
岐阜大学生とつくる企業図鑑-2023-【株式会社濃飛葬祭】
2023年07月19日(水)
岐阜大学社会システム経営学環の2023年度1年生32人による「東海ヒトシゴト図鑑学生編集部」から4人が共に挑戦したくなる中小企業を取材!見つけた魅力をご紹介します。
-企業概要-
代表者名:鈴木 哲馬
事業内容:葬祭の企画・運営・プロデュース全般
業種:生活関連サービス業
住所:岐阜県美濃加茂市本郷町6丁目7-30
WEB:http://www.nouhi.co.jp/
訪問企業をより詳しく知りたい方は写真をクリック!
学生)
他の葬儀社との違い、またのうひ葬祭さんの強みはどこにありますか。
のうひ葬祭:鈴木社長)
私たちが他社と異なるのは人と人との関係性を重要視していることです。社内では毎日朝礼を行っています。朝礼といっても仕事内容ばかり話すのではなく、話す内容は自由で、プライベートのことも話せるようにしています。プライベートのことを話すことで互いを知り、社員が安心できる場所を作り、明日も行きたくなる会社を目指しています。私たちの強みは社員どうしの関係性の質から生み出される”寄り添う力”です。
学生)
どうして葬儀社、とりわけのうひ葬祭で働こうと思ったのですか。
のうひ葬祭:加藤さん)
もともと就きたかった職業が「ロボットに取って代わられることのない、今後なくならない仕事」でした。変化の激しい時代に、自分自身が成長を続けられる職場を探して出会ったのがのうひ葬祭です。面接で「ガクチカ」を聞かれなかったのは驚きました。質問は『加藤さんのことをもっと知りたい』という想いが伝わってくる内容がほとんどで、大勢の中の一人ではなく私自身を見てくれたと感じました。この温かい雰囲気が好きになり、働くことを決めました。
学生)
のうひ葬祭さんのアットホームな雰囲気とお葬式との関係は何ですか。
のうひ葬祭:鈴木社長)
お客様はずっと悲しい雰囲気でいるわけではなく、お葬式が始まる前などは案外楽しそうに笑って話していることが多いので、そういう時は僕らも楽しくお客様とお話します。そのようにして、真摯にお客様と向き合い、真剣に「お別れ」をするお客様に寄り添います。どんな場面でも、お客様の心に寄り添うとはどういうことなのか、考え続けています。
学生)
ブログやニュースレターを書いている意図はなんですか。
のうひ葬祭:鈴木社長)
ブログを書いているのは情報発信のためです。継続してブログを更新し、アーカイブを残すことで、会社がどうやってできて今に至っているのか、一貫性があることがわかり、会社の価値観を伝えるPRになります。ニュースレターはその時々の伝えたいことを毎月欠かさずお客様にお届けしています。細く長く関係性を切らないことを大切にしており、20年以上続けています。
のうひ葬祭のオフィスには「葬儀は、悲しみと折り合いをつけるために重要な役割を果たしています。」と書かれたボードが飾られていました。まずは別れを受け止めるところから始まり、思い出を共有し、周りからのサポートを得て、人生の意味を考え、折り合いをつけていく。それが叶う葬儀を目指していると言います。
私は葬儀を通して人生の意味を考えるなんて思ってもおらず、葬儀は悲しいお別れの時間だと考えていました。しかし、のうひ葬祭は残された家族が悲しむだけではなく、そこから立ち直り、笑顔になって前へ進むための大切な時間として葬儀を捉えているとお話を聞く中で伝わってきました。のうひ葬祭はお客様に徹底的に寄り添い、後悔のないお別れを提案します。そして私たちが気づいていないようなお別れの価値を知っていて、誰よりも別れを大切にしています。だからこそこの方たちに葬儀をお願いしたくなるのだと思いました。
のうひ葬祭の社長である鈴木さんは、社長に就任した当初会社の規模を大きくすることを一番に考えていました。しかし、実際に一番になったときに働いている社員さんが誰も喜んでいないことに気づき、規模の大きさとは?と自問自答した結果、人と関わることを大切にし、社員と向き合うことで今日も明日も行きたくなるような会社を目指したそうです。
採用活動では、事業内容よりも社員さんの関係性をアピールしているという話を聞いて驚きました。社長さんは条件で入社すると条件で辞めていくと考えていて、「何をするかよりも誰と働くか」を重視しています。朝礼では仕事の話もしますが、家や子供の話をしているそうです。社員さんも仲良く温かく、まさに社長さんの雰囲気が会社の雰囲気になっているのだなと感動しました。
社長の話を伺った際、社長が「雨について考えてみてください。雨が降っているというのは単なる事実で、雨を好むか嫌うかは捉え方の違いです。」ということを話されていたのが印象に残りました。私は新型コロナウイルスに関する規制が厳しく対面での交流の機会が失われたことでどこか友人との距離が離れてしまったと悲観することがありました。しかし対面での交流ができないというのは事実だけれど遠隔でのビデオ通話を通じていつでも会えることに気付けた、など意味づけの仕方によってどんなことでもプラスに変えることができるということを知りました。
社長は気さくで明るく、働きたくなる会社にするために社員一人一人に向き合い、それによって社内の雰囲気も明るくなり、葬儀社だけれど社内は明るく、ご遺族の悲しみには寄り添うといった強みにつながっていると思いました。
私の推しポイントは、のうひ葬祭さんのお客様への接し方です。のうひ葬祭さんを訪れる前の僕は、葬儀社は「死」と関わる職業なのでお客様との接し方がとても繊細で難しく、常に悲しい雰囲気が流れているイメージでした。ですが、のうひ葬祭さんはお客様が楽しくされている時には明るく接し、お客様が最後のお別れを悲しみお葬式を良いものにしようとしている時は、お客様に真摯に向き合い、寄り添う。このようなお客様への接し方に感銘を受けました。
こうした接し方のできるのうひ葬祭さんの良さは、やはり人の良さからきているのだなと感じました。実際に鈴木社長が「やっていることで選ばれるのではなく人の良さで選ばれる」ということをおっしゃっていて、のうひ葬祭さんの温かい雰囲気と親身になってお客様に接することができるのは鈴木社長の人柄や考え方からきているものなのだなと感じました。
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■「東海ヒトシゴト図鑑×岐阜大学 岐阜大学生とつくる企業図鑑-2023-」プロジェクト概要
・実施主体 岐阜大学、NPO法人G-net
※岐阜大学社会システム経営学環2023年度前期1年生向け「初年次セミナー」(指導:髙木朗義教授)にて実施
・実施期間 2023年度前期
■本取り組みへのお問い合わせ
NPO法人G-net(担当:掛川、志知)まで