2026年06月25日(木)
技術の継承 伝統の組み飴を次世代に残す オリジナルキャンディーを「広告ツール」に/健康と環境に配慮した商品づくり
2026年06月25日(木)
株式会社ナカムラは、1963年に愛知県名古屋市西区で創業した菓子・食品・飲料の企画・販売・卸売会社です。卸売業としての堅実な基盤を持ちながら、企画提案力やデザイン編集能力を活かし、商品そのものではなく価値や体験を提供する企業として進化を続けています。同社は現在、以下の2つの大きな社会課題の解決に取り組んでいます。
01 技術の継承 伝統の組み飴を次世代に残す
名古屋市西区はかつて飴屋の集積地でしたが、駄菓子屋が減少し、コンビニが台頭してきた現代では、コンビニの納品基準に対応できない中小メーカーは衰退していき、職人の数も減少しています。この状況に対し、代表の中村さんは「職人の技術をなくすのはもったいない」という強い課題意識を持ち、伝統的な「組み飴」の技術を活かしたオリジナルキャンディー企画・製造サービス「my ame(まいあめ)」を開始しました。「組み飴」とは、色のついた飴を重ね合わせ、金太郎飴のように「切っても切っても同じ絵柄」が出る伝統技法です。この技術を、企業や個人のメッセージを込めるコミュニケーションツールとして再定義し、産業の存続に挑んでいます。

また、中村さんは、職人のノウハウを残していくにあたり、技術の「見える化」を重要視されています。職人の暗黙知を言語化・数値化することで、後進の育成がしやすくなるだけでなく、完成物のクオリティ向上につながると考えているそうです。
02 未来の選択 子供も安心して食べられる「健康と環境」への配慮
環境や健康志向を意識した商品企画にも取り組んでおり、日本で初めて有機JAS認証を取得したオーガニックキャンディー「CanWe?」を新規事業として開発しました。「CanWe?」は、原料の95%以上に有機原料を使用し、国の認証も取得しています。さらに、化学肥料や農薬を使わず、生産過程においてCO2排出量を44%削減するなど、環境への配慮を徹底した商品となっています。

オーガニックキャンディは、「子ども向けの添加物が入っていない商品を見つけにくい」という現状の課題を解決する一案となります。また、アトピーやアレルギーのような問題にも配慮した商品であり、子供たちが安心して選べる選択肢を求める消費者の声に応える商品作りの試みでもあります。
この事業は10年という長期的なスパンで構想しており、オーガニックキャンディの市場そのものを育てていく覚悟を持って取り組んでいるそうです。伝統的な菓子文化を守りつつ現代の消費者ニーズに応える「三方よし(売り手よし・買い手よし・世間よし)」の精神を大切にしながら、持続的な成長を目指しています。
03 学生の声:注目ポイント!
- 組み飴の新たな可能性を拓いている!
株式会社ナカムラのmy ame事業は、衰退しつつある駄菓子業界や飴業界において、重要な役割を果たしている取り組みであると感じました。特に、飴を「食べられるチラシ」として捉え、コミュニケーションの道具としての付加価値を与え活用するという発想が印象的でした。 - 組み飴産業の現代化に取り組んでいる!
社長が重要視していた、職人の技術のノウハウを言語化、数値化することで技術を次世代へ引き継ごうとする考え方は、伝統産業が抱える後継者問題への有効な解決策だと感じました。さらに、オーガニックキャンディ事業では環境問題や子どもの健康といった社会課題にも向き合っており、長期的な視点で産業を育てようとする姿勢に魅力を感じます。
複数大学のゼミが連携し、フィールドワーク(取材)・記事作成に取り組む「ゼミ横断型フィールドワーク」
活動の一環で学生が主体となり作成した記事です。
・連携ゼミ:三重大学 人文学部 洪ゼミ(ソーシャルビジネス論演習)








