2026年08月31日(月)
【大学生と地域企業との連携PBL】防災×まちづくりプログラム
2026年08月31日(月)
「学生と企業が手を取り合い、防災の困りごとを商品・事業のアイデアへ」
防災という幅広いテーマから、学生自身が災害時の課題を調査し、ターゲットと困りごとを絞り込みました。最終的には「災害時のトイレ問題」に着目し、自動ラップ式トイレを活用した企画を提案。その後、メーカーとの連携を進め、プロトタイプ開発にまでつながった実践型PBLです。
|実施概要
| 授業名 | 社会システム経営学環専門科目 まちづくりデザイン実習(フィールドワーク実践) |
| 実施期間 | 2024年9月~2025年1月: プロジェクト設計 2025年4月~2025年7月: プロジェクト実施 2025年10月~2026年1月: 振り返り |
| 参加学生 | 岐阜大学社会システム経営学環3年生 5名 |
| 活動頻度 | 打ち合わせ(全6回・現地orオンライン)+学生のみで進める活動 |
|目的
☆地域企業の防災に関する課題解決
☆企業と学生との接点づくり
岐阜大学で開講された「まちづくりデザイン実習」は、まちづくりや地域経営に関する多様な専門性を実践とともに学ぶことを目的としています。地域企業と連携したプロジェクトを考案し実践までを行うPBL形式の授業であり、学生が連携企業の課題解決に寄与するプロジェクトを実践することを重視しています。
本プログラムは、岐阜大学の髙木先生からのご相談で、授業のカリキュラム設計からサポートさせていただいた事例です。高木先生は、災害に強い地域や環境に優しい社会、地域活性化を中心に、地域社会を支える幅広い社会基盤について研究されています。災害が多発し、いつ何の災害が発生するか予測できない中、「防災」を意識したまちづくりは、人々が安心して暮らす地域を作る上でも重要な視点となっていきます。
髙木先生のご研究はこちら▼
https://researchmap.jp/akiyoshi_takagi
「株式会社 岐阜バッテリー販売」は、新卒採用の準備として実践型インターンシップ形式での学生の受け入れ経験を積みたいこと、岐阜バッテリー販売としても地域社会への貢献を重要視しており、バッテリーを活用した地域防災の構想を持っていたことが背景としてあり、本プログラムの連携企業として手を上げていただきました。
|連携企業
株式会社 岐阜バッテリー販売
岐阜バッテリー販売はバイクや自動車、フォークリフトに欠かせない「バッテリー」の販売を主な事業とし活動しています。世界各国のメーカーとの直接取引により、多数のバッテリーを取り揃えていることに加えて、自社工場で組立・溶接・充電することが可能なため顧客ニーズに合わせた製品の提案を実現しています。

企業HPはこちら▼
https://www.tb-battery.com/
|実施プロジェクト
蓄電池を活用した地域防災の仕組みづくり
| テーマ | 蓄電池を活用した地域防災の仕組みづくり |
| ゴール | 防災用蓄電池としての導入事例を1件以上つくる (防災に関する現場課題を発見し、企業の強みを生かした商品・事業アイデアとして具体化する) |
| アクション |
・岐阜バッテリー販売へのフィールドワーク ・調査(地域調査、市場調査、ニーズ調査) ・中間発表(アイデア提案) ・他企業・メーカー等へのヒアリング、連携先探索 ・製品・事業設計 定期的なミーティングを実施し、調査結果やアイデアを共有しながら、次のアクションと方向性を決定。 |
| 実施内容・成果 |
【防災・災害時の「トイレ問題」に着目した商品・事業開発】 プロジェクトのスタート時点では、テーマを「防災・災害」と大きく設定し、具体的な商品や対象をあらかじめ限定しませんでした。学生は、災害時に誰が、どのような場面で困るのかを調査しながら、ターゲットと課題を探索。水や食料など幅広い防災課題の中から、避難生活における衛生面や健康にも関わる「トイレ問題」へと焦点を絞っていきました。 調査を進める中で、排泄物を1回ごとに熱圧着して密封でき、水を使わず、設置場所を選びにくい「自動ラップ式トイレ」に着目しました。既存の災害用トイレには、価格、設置場所、衛生面、管理などそれぞれに課題があることを整理し、自動ラップ式トイレを新たな選択肢として提案しました。 さらに、自動ラップ式トイレのメーカーを探し、岐阜バッテリー販売のバッテリーやテント等と組み合わせた防災セット、日常時から利用できるレンタルサービス「かりといれ」などの事業アイデアを企画提案。その後、メーカー等との企業連携を進めながら企画を具体化し、プロトタイプ開発まで進みました。 |

▲フィールドワークの様子
|実施スケジュール

①企業視察
学生が連携企業への理解を深めることを目的としたフィールドワーク
②事前研修
学生からもアイデアを出してもらいプロジェクトイメージを共有する会
③プロジェクト設計
事前研修での意見交換をもとに、定期的な打ち合わせを通してプロジェクトゴールやステップ設計を行う
④プロジェクト実施
全6回の授業時間を活用して活動する
→各ミーティング毎に課題を設定し、それぞれが企画や調査を進める
|展開
Tongaliアイデアピッチコンテスト2025へ
学生チームのうち有志が、本プロジェクトで検討・開発したアイデアを、岐阜大学も共催する「Tongaliアイデアピッチコンテスト2025」に応募・参加しました。授業内の提案にとどまらず、外部のコンテストで事業アイデアとして発信するところまで展開したことも、本プロジェクトの成果です。
Tongaliアイデアピッチコンテスト2025▼
https://tongali.net/pitch-contest2025/
|終わりに
今回のPBLでは、「防災」という大きなテーマから出発し、学生が自ら情報を集め、課題を発見し、対象を絞り込むプロセスを重ねました。その結果、災害時のトイレという具体的な社会課題と、岐阜バッテリー販売が持つ製品・ネットワークをつなぎ、自動ラップ式トイレを活用した商品・事業企画へと発展しました。
さらに、企画提案にとどまらず、企業との連携、プロトタイプ開発、そしてアイデアピッチコンテストへの出場まで展開しました。学生にとっては、正解のないテーマから課題を見つけ、企業や外部の関係者を巻き込みながらアイデアを形にする経験となり、企業にとっても、学生の視点を取り入れながら地域防災に向けた新たな可能性を探る機会となりました。
■お問い合わせ先
事務局:NPO法人G-net(担当 木村・高橋)
メール:info@hitoshigoto-zukan.jp
電話:058-263-2162








